最新のサーキットベンディングの鉱脈「西松屋」
「西松屋光線銃」という言葉が、近頃サーキットベンディング界隈でトレンドとなっています。一体どういうことなのでしょう。
ある休日、サーキットベンダーのKaseoさんがTwitterで紹介しているのを見て、そういえば家の近くに西松屋があるな〜と思いたち、私も早速西松屋へ出向いたのでした。
Kaseoさんの言う通り、おもちゃコーナーにその光線銃は並んでいました。初めて買った上記のモデルは、少しパッケージングに手間取ったものの、難なく下記の通りサーキットベンディングできました。
ところがその後、Twitter上でたくさんの方がこの西松屋で売っている光線銃を「西松銃」や「西松屋光線銃」と称して腕試しをしているではありませんか。こうなるともうブーム。私はもう一度西松屋へ向かい、いくつか買い込んできました。
すまん、ちびっこたち。この店の光線銃の残りふたつを買い占めてしまいました。
ものとしては399円と、新品のサーキットベンディング素材としてはかなりお手頃価格。
前回のサーキットベンディングを思い出しながら、増産をすることにしました。ちなみにこの光線銃のオモチャ、光線銃の割に造形が有機的で、内部も複雑。そしてネジがとても多い。それだけしっかり固定できている気もしますが、よくできているオモチャは総じてネジは少ないもの。開けてみると、ビニールテープで絶縁された基板が二枚入っていたりと、なんか行き当たりばったりな設計がみて取れます。
ここで注意です。Kaseoさんによると、使用されている基板にいくつかのバージョンがあり、物によってはチップ抵抗が備わっておらずサーキットベンディングできないとか。値札に記載されている型番で、サーキットベンディングの可不可が判断できるそうです。
西松屋光線銃ラベル番号報告
— Kaseo (@Kaseo_blog) June 17, 2019
M0618→⭕️
F1218→❌ pic.twitter.com/pWqm8dpGtw
西松屋光線銃ラベル番号
— Kaseo (@Kaseo_blog) July 1, 2019
⭕️ M0618
⭕️ E0318
❌ F1218
しかしKaseoさんは、いくつ買ったんでしょうか。。。、
黒い悪魔、ブラックスライムの左側、見えるでしょうか。小さいチップ抵抗があります。そこがピッチコントロールのベンドポイント。
チップ抵抗をどけたあとは、あまり熱しすぎると基板のパターンが剥がれてしまうので注意です。一旦剥がれるとはんだが乗らなくなります。
そうした場合でも、コーティングされている部分をカッターで削って端子を無理やり露出させるなどし・・・なんとかなることがありますが、すぐハンダが取れやすくなるなど、事態は深刻になります。
今回は2MΩの可変抵抗を銃身の中ほどにある謎の球体の中に装着しました。なお、可変抵抗の片足にクラッシュ防止の10Kのカーボン抵抗を追加しています。ちなみに、この光線銃の場合、クラッシュすることなくものすごい高音が出るだけで無事なのですが、もう少し最高音をマイルドにしたかったので、抵抗を挟むことにしました。
さて、こうしたオモチャにシールドを挿せるようにすると、アンプに繋いでそれこそいろいろ楽しいことになるので、ラインアウトをつけます。
ミニジャックのほうが、内部干渉することなくパッケージングしやすいのですが、ここはふつうのフォーンプラグがさせるようにしてみましょう。
スペースがあまり残されていないので、銃の後部、タンクのような部分にフォーンジャックを装着します。LEDを固定する部品を除去して、スペースを確保します。透明の部品に固定するのですが、ジャックを抜くときにこの部品のまま取れてしまうとまずいので、中でグルーガンでガッチリ留めると良いでしょう。
なお、安モノの透明のプラスチックにドリルで穴を開けるときはヒビが入りやすいので注意です。あまりオススメしませんが、半田ごての先で穴を開けてから、テーパードリルで広げると、割れにくいです。
こちらは最初に試したモデルの動画ですが、ギター用のシールドケーブルがいい味出しています。
ちなみに西松屋では、私が過去にサーキットベンディングしたオモチャが新品でいくつも店頭に並んでおり、驚きました。ただし、光線銃よりは値段は高め。800円〜1,200円くらいします。
このドラムマシンは、この光線銃を買った際に「これもイケるだろうか・・・」とヤマを張って合わせて買ったもの。結果、サーキットベンディングできました。ラッキー。
ハードオフで一か八かの素材探しも良いですが、安定してサーキットベンディング素材が供給されている場として、いま西松屋が一部の大人たちに注目されているというわけです。