My music instruments hacks & circuit bent collection

2007年ごろより東海地方を中心に現在も活動中の、楽しい和太鼓と缶カラ三味線とサーキットベンドのバンド 「世紀マ3」のサーキットベンディング担当です。 ライブで使う楽器をGoogle Photoに全て掲載しているほか、一部の楽器の制作過程をYoutubeでも公開しています。 モノが見たい、など問い合わせありましたら、Twitterへお願いします。

やっぱりMaker Faire Kyoto 2020 に出展しました

さる2020年5月2日(土)にMaker Faire Kyoto 2020が開催されました。今回はいわゆるCOVID-19の影響でオンサイトではなくオンラインでの開催となりました。 

そもそもMaker Faireは、出展しながら会場の他の出展を見ることも可能ですが、懇親会などはあるものの思うように他の出展を楽しむ時間が取れずにいました。そのため、このMaker Faire Kyoto 2020には出展せず、観客として参加する予定でした。

しかしオンラインでの開催かつ、ハッシュタグを付けてTweetするだけで参加できるという手軽さから、これまで通り出展しつつ、タイムラインを追うという形でやっぱり参加することとしました。

ミュージックカテゴリの出展時間前には、Twitter画面とスプリットでYoutubeを表示させて「メイカーの心得」についてや、「COVID-19以降の世界にメイカーが貢献できること」についてのトークイベントにも参加しました。出展者だった場合さらにそうした時間をとりづらく、オンラインで参加できることがなかなかに快適でした。おやつ食べたりしながら、だいぶリラックスして参加することもできるわけです。これは発見でした。

さて、肝心の出展内容です。

電子機器から想定外の音を引き出す、サーキットベンディングに興じています。身近なものを分解してその役割を自分の手で変える、ものづくりの基礎が詰まった遊びです。これは太鼓のおもちゃをサーキットベンディングしたものです。作品集はこちら<https://photos.app.goo.gl/52sN25a67TCmX9A36>

#MFKyoto2020 #作品発表

特別な部品を足したわけでもなく、部品を取り除いたり、回路をイジっただけで、うまくいくと面白い音が出ます。この楽しさは実際に作ってみないとわかりづらいので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。私も特別な訓練を受けたわけでもなく、もともと電子工作は素人でした。#MFKyoto2020 #作品発表

※青字部分を一部脱字のままTweetしてしまっていました・・・

さて。そもそもわたしはサーキットベンディングを発明したわけではありません。なぜサーキットベンディングをしているかというと、先達がやっていたサーキットベンディング作品がほしい。自分もやりたいと思ったからです。

MakerFaireにメイカーとして参加しているのは、作品を発表したいだけではなく、サーキットベンディングをとおした、DIYの楽しさを広めたいからです。ここがとても大事です。

今日、サーキットベンディングされて来ました

突然ですが、数日前から急に血便がでてて、痔かな?と思っていたけれどちっとも痛くないのでしばらくほっといたんですが、やっぱ怖いから地域の大きめの病院の休日診療に行ったんです。今日はその時の話です。

まず、研修医っぽい先生に、あらましを伝えたり、事前に撮った便の写真を見せました。そして、ちょっとズボン脱いで横になってくださいって言われたので、お尻を出しました。

見るだけかな?と思いきや「ちょっといや〜な感じするかもですけど、痛かったら言ってください」と言われた直後、指か何かが肛門を通ってかなり中のほうに入り、直後に「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!www」と自然に声が出てしまいました。中に入ってる間、ずっとです。

先生は、「?痛かったです??」と聞き返してくださったのですが、動転して「くすぐったかったです。」と答えてしまいました。痛くなかったので、痔ではないだろうということはなんとなくその日にわかりました。初めてのことでしたが、肛門の中に異物が入るというのは、今思い返すと、(ああ、こういうことか)という感想でした。

ちなみに後日、ちゃんと検査をするために腸のカメラで診てもらう予定です。。。

ところで私は日頃、様々な電子回路のデリケートな部分を突っついては変な音を出すサーキットベンディングという遊びに興じているのですが、まさか自分の体の中身を突っつかれて変な声が出るとは思いもよりませんでした。

ちなみに、古いノートパソコンには、ごく小さい穴のような、リセットスイッチが備わっています。こちらも押せばPCが「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」となって復活する、人間の肛門のような機能があります。

f:id:banzainuigurumi:20200315204111p:plain

こちらは、間違った回路のつながり方をすると意図しない音が出てしまう、サーキットベンディングあれこれです。

f:id:banzainuigurumi:20200301233314j:plain

f:id:banzainuigurumi:20190825194843j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200315200419j:plain

Tsukuba Mini MakerFaire2020への参加

Tsukuba Mini MakerFaire 2020に参加してきました。

そもそもMini MakerFaireは、大垣で行われているものしか知りませんでした。つくばで初開催されることをMakerFaire Tokyo 2019の会場で知り、参加してみるかということで、準備を進めてきました。

f:id:banzainuigurumi:20200217205606j:plain

私の代表作、ベンドボーイですが、乾電池の管理が非常に面倒という問題がありました。そこで、MakerFaire Tokyo 2019からUSB電源を使う方式に方向転換しました。

f:id:banzainuigurumi:20200217201631j:plain

電池の管理から開放されるほか、電源投入時のエモーショナルな効果も得られる事となりました。

さて、こちらは2019年バージョン。USB電源タップが机の上に置かれています。

f:id:banzainuigurumi:20200217201453j:plain

とりあえず電池を入れ替えたり、保管時に全て外したりということは不要となるわけですが、肝心の展示の際、電池で動かす方法よりも並べたときの美しさに劣ります。

そこで、展示で使ったパネル2枚にドリルで穴を開け、USB電源コードをパネルの裏に通すことにしました。

f:id:banzainuigurumi:20200217202546j:plain

水糸を張り、然るべき場所にドリルで穴を開けます。パネルはベニヤなので、勢いよくドリルで開けると割れてしまうので丁寧に開けていきます。表面にできてしまうささくれも、後でヤスリで除去します。

f:id:banzainuigurumi:20200217202533j:plain

水糸を切るのが面倒だったので、一本をジグザグに・・・

f:id:banzainuigurumi:20200217202543j:plain

10mmの穴を開ければ、USB電源のコードが通ります。

その後、パネルの裏に電源タップを貼り付けます。後ではがせるように、マジックテープを使いました。電源タップはAliExpressで手に入れた10ポートのUSBハブです。初代ゲームボーイ用のUSB電源コードは、kitsch-bentで購入しました。Amazonなどで買うと1本2,000円ほどしてしまいますが、ここだと2ドル以下で買えました。store.kitsch-bent.com

ちなみに、3フィートの一番安いケーブルは私が買いすぎてディスコンになってしまいました。多分、業者と間違われていそうですが、気にしません。

f:id:banzainuigurumi:20200217202550j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200217202557j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200217205809j:plain


こちらは会場の様子。マスクやら、手洗い消毒など厳戒態勢ではあるものの、沢山のお客さんが来てくださいました。「明和電機」といったスーパースターや、地元の中学生や筑波大学の学生、おなじみのMakerなど、沢山の出展者との出会いもありました。

f:id:banzainuigurumi:20200215232014j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200215232027j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200215232107j:plain

ぴしっときれいに、ベンドボーイを体感していただける展示となりました。

さてこちらは会場のつくばカピオの外観。谷口吉生氏の設計でも知られています。初日は曇り、2日目は雨でしたが、それでも沢山のお客さんが見に来てくださいました。

f:id:banzainuigurumi:20200215232118j:plain

搬入日の夜、pj-hack-tenorion(パリピ般若)さんから聞いた「ジョイフル本田」というホームセンターにも行って来ました。

f:id:banzainuigurumi:20200217210311j:plain

とにかく巨大で、ホームセンター界のデス・スターみたいなものを想像していたのですが、ここにあるものでデス・スターが作れそうなくらい広くて品揃えが圧倒的でした。

f:id:banzainuigurumi:20200217210400j:plain

石膏像も売ってた・・・

f:id:banzainuigurumi:20200215232142j:plain

 次回の国内のMakerFaireは京都ですが、来場者としていろいろな人とコミュニケーションをとってみたいと思い、応募を見送りました。

別の形でこうしたもの?づくりの楽しさが伝わるサーキットベンディング作品ができるかや、展示のアイデアが思いつけば、MakerFaire Tokyo 2020へ応募してみようかと思います。

 

 

目覚まし時計をサーキットベンディング

最近はめっきり、ドラムマシンやシンセサイザーエフェクターのサーキットベンディングから離れ、おもちゃ類のサーキットベンディングに勤しんでいます。理由としては出音さえ面白ければ概ねピッチベンドを施すだけで完成まで持っていけることや、手軽に入手できることから、失敗してもすぐにつぎへ気持ちが切り替えられるからです。

発表することなどは特に意識もせず、次から次へと作品が増えてゆくのは気持ちいですし、繰り返すほどになにかしら身についていくような気がする、縄跳びや腕立てのような、そういう感覚です。

f:id:banzainuigurumi:20200106225053j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200106225027j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200106225028j:plain

f:id:banzainuigurumi:20200106225033j:plain

そうこうしていると、近場のリサイクルショップをまわるだけでは資源が枯渇してきます。以前紹介したカウンターチャイムのサーキットベンディング作品「チャイミン」のように、素材の新品を通販などで探すこともそれなりに賭けですが必要になってきます。

賭けというのは、リサイクルショップで中古品を安価で買うわけではなく、定価で買うからであり、例えば失敗例は下記の時計。定価は8,940円(税抜)でした。

 さて、通販で素材を探す際、検索窓に「メロディ」というワードをほうりこむと、電子音のメロディが仕込まれたおもちゃや電化製品がリストアップされることが多いです。そんななか新品の素材をモノタロウで発見しました。

メロディアラームクロック フルーティ MAG(ノア精密) 置き時計 【通販モノタロウ】 T-379 PK-Z
f:id:banzainuigurumi:20200106224727j:plain

ただの目覚まし時計のように見えますが、鐘を物理的に打撃するタイプではなく、16曲もの目覚まし音のメロディが仕込まれておるとのこと。魅力的なのはその値段で、2020年1月現在、999円です。(もっとほかに安いのもあるかもしれませんが)

新品で素材を仕入れられるメリットとしては、何度か失敗しても再チャレンジが可能であることのほか、ワークショップなどにも活用できることなどが挙げられます。

早速開けてみます。

f:id:banzainuigurumi:20200106224731j:plain

なかなかに期待値の高い基板の見た目。指で触ってみると、かんたんにピッチのぐらつきを確認できました。

抵抗を取り除いて、1MΩの可変抵抗にすり替えます。中身のクリアランスもいい感じで、他にも色々スイッチはつけられそう。なお、このあと出かける用事があったので、20分ほどでピッチベンドのみのサーキットベンディングを施しました。

f:id:banzainuigurumi:20200106224739j:plain

出来上がりは、これはこれでシンプルでとてもよろしい。

このメロディ目覚まし時計フルーティーは、そのまま時計としても生活に溶け込ませることができ、いかにもな感じがなく、よりシュールさを味わうことができます。実際、作業机の上の時計として今も活躍しています。

これからも、おもちゃや楽器だけではなくこうした電化製品も、もっとサーキットベンディングしてみたいです。

私の最新の作品リストはこちらです。

photos.app.goo.gl

サーキットベンディング活動の原点

私がサーキットベンディング、ひいては電子工作に興味を持ったきっかけの話です。

結論から言うと、Bleep.comというオンライン・レコードショップに、子供向けのシンセサイザーのキットが売られており、なんとなくそれを購入したのが始まりでした。

DIY Synth Kitという、ブレッドボード・シンセのキットで、それに触れたことで電子部品や、ブレッドボードというものを知ることができました。その後、このキットで得た経験がとても役に立ちました。定期的にこのことについて思い出すとともに、皆さんにもこの素晴らしいキットとそれらをつくったtech will save usについて、知ってほしいと思います。

あまりの感謝から、アポ無しでスタジオに訪問したところ歓迎され、後日そのことをブログで紹介してもらったことも以前どこかで紹介しました。

www.techwillsaveus.com

こども扱いされているのがウケますが、何度読み返しても嬉しくなります。あれからtech will save usも絶好調のようで、私もあの頃よりもっとスゴいサーキットベンダーになりました!といつか報告したいと思います。

ファービーをサーキットベンディング

サーキットベンディングといえば、Speak&Spellもしくは、ファービー。多くの人がこのTiger Electronics社のファービーをサーキットベンディングしています。

かくいう私はというと、沢山の人がやっているし、わざわざやるほどでもないな〜と思ってチャレンジしていませんでしたが、ふと近所のハードオフで日本語版が1,600円ほどで売られているのを発見。結局買ってしまいました。

f:id:banzainuigurumi:20191022150934j:plain

売られていたものは、音が出なくなったとされており、市場価格より少し安いレベル。確かに音は出なくなっていましたが、分解すればなんとかなるであろうと思いました。確かに動きはするものの音が出ませんでしたが、ゲームボーイ用の小さいスピーカーに替えたところ、無事音が出ました。

さて、ファービーのサーキットベンディングは、ジュリワタイさんもチャレンジされており、なかなかワイルドに皮を剥かないと分解できません。

それでは、脱いでもらいましょう。

f:id:banzainuigurumi:20191022150945j:plain

f:id:banzainuigurumi:20191022150955j:plain

内部に残されたスペースは少なく、部品を入れる場所はかなりシビアです。グリッチするポイントは意外に少ないですが、ループスイッチと、グリッチに加え、キースイッチとフォンジャックを装着できました。左右の肩、の部分にスペースの余裕があります。

f:id:banzainuigurumi:20191022151035j:plain

f:id:banzainuigurumi:20191022152944j:plain

多くの方々は外付けのボックスにスイッチを備えたりする改造をしていますが、やはり本体のみで完結するのがコンパクトで良いなと思います。


 

f:id:banzainuigurumi:20191022151048j:plain

肩というか背中のこのあたりに装着するのがおすすめです。

f:id:banzainuigurumi:20191022151059j:plain

しかしこのファービー。なんかムカつくんですよね。海外の人の改造では怪物みたいに改造したり、燃やしたりする動画がありますが、気持ちはわかります。

 

TESEというものを受けてきました

今回はサーキットベンディング活動とは関係ない話です。

f:id:banzainuigurumi:20191008135548j:plain

いろいろはしょりますが、ある日「精液の中に精子がいない」と診断されました。1匹(?)もいないらしいのです。

無精子症

想像できますでしょうか?その話を聞いたときは衝撃でした。え〜なにそれ。ちなみに、勃起もそれなりにしますし、精液もでます。精液の中に精子がおらんのです。その事実を知ったあとに精液を見る機会もあったわけですが、「この中に1匹もいないのか・・・いつから・・・?」という複雑な気持ちになります。

さて、ここから先は私は医者でもないので、こういう人がいたんだな〜程度に読んでください。

精子が少ない/精子に元気がないなど、不妊には男性側にももちろん原因があり、無精子というのはその中でもヘビーな部類と言えましょう。精子がまったくいませんので、このままでは人工授精はおろか、体外受精も出来ません。まいった。

「原因は?」と先生に問うても、わかりませんという回答でした。なんで〜?と思いましたが、落ち着いて考えてみたら、初めて会った先生にそんな理由は今すぐわかる訳ありません。

私「ど、どうすれば・・・」

先生「キャンタマを開けましょう。」

精巣内精子採取法(TESE)

先生はすぐに、ここでは出来ないがタマをぱかっと開けて、精子がいるかどうか確かめて、いたら凍結保存をする方法がある。ちなみに、調べてもやっぱり、精子がいない場合もある。とおっしゃってくださいました。こえ〜

その時点で、いわゆる顕微授精確定で、普通の子作りの方法では子供が出来ないということを自覚しました。それ自体なんかグッと来るものがありました。

さて。タマから精液に混ざって精子が体外へ出る前に、精管という管を通って行くのですが、その管が切れるもしくは詰まる、などの原因から精子が外へ出ずタマの中で生まれては死んでいく、そういう状態が往々にしてあるそうです。コレを閉塞性無精子症と呼びます。そうした場合、精子はなんとかタマの中にいるわけで、タマブクロを3〜5cm切ってキャンタマから一部組織を摘出し、精子がいるかどうかを確認。その後顕微授精に使われます。

その逆、非閉塞性無精子症という症状は、あまり調べてませんが、精子が詰まっているのではなく、タマに脳からの命令がしっかり伝わっていないなどが原因で最深部のタマでも精子が作られていないという更にヘビーな状態のようです。それでも、開けてみて精子がいる場合もあり、顕微授精に使われます。

なお、手術前に触診や血液検査をしてもらいました。触診ではタマのサイズや、精管が通っているかをある程度観てもらいました。めちゃくちゃ痛いしくすぐったいです。すべて終わった今思い返すと、ここが一番つらかったかもしれません。タマの大きさは、まあ標準的だという話でした。極端に小さいと、この時点で非閉塞性が疑われるのでしょう。触診や、血液検査である程度調べることは出来るようです。でもその場合は「これはまずいな〜」という結果がわかるのみ。逆にこの時点で不審な点がなくても、精子がいると断言はできないようです。

血液検査では、数日に分けてのべ10本分くらいの採血をしました。ホルモンや染色体異常などを調べます。私の場合、LH黄体という、男性ホルモンを刺激する数値が基準値を0.1下回っていました。先生が、術前に気になることがあるとするとここかな?とおっしゃってくださいました。精子を作る司令が弱い?ようです。ほかには生まれてはじめて行うHIVの検査もあり、今、陽性出たらどうすんの?と思いましたが、そっちは大丈夫でした。精子が少しでもいれば生活改善などでなんとかなることもあるようですが、1匹もいない状態だともう、手術して調べないとわからないそうです。

原因

結論的に手術が終わった今もわからないのですが、思い当たるフシがあります。

  • 25年ほど前、鼠径ヘルニアの手術の経験がある

記憶が曖昧なのですが、小学6年生ごろ急におなかが痛くなって、さすってみるとなんか腸がブニってはみ出てお腹が膨らんでました。めちゃんこ痛くて、その日のうちに病院へ行って入院、手術するべ、となりました。

その少し前から、なぜかキャンタマが3つになってて、これは・・・?という話になっていたのですが、ついでに見てもらうことに。それ自体はスポーツ選手などでもたまにあると聞いたのですが、たとえばボールがキャンタマ当たって水腫ができてるだけで、手術で取ることができるそうです。陰嚢水腫というものらしいです。右の腹部を開けて、ヘルニア及び、陰嚢水腫を取り除きました。

なお手術の際、あろうことかその精管をねじってしまうか、ちぎってしまうこともあるらしく、それが原因で閉塞性無精子症となる方がいるそうです。ただ、精管は左右2本あるので私の場合、それが起こったとしても左の管は生きているはず。そして、触診の時点では管が認められたとのことなので、う〜んという話になり、(非閉塞性では)という雰囲気になりました。先生に、これが原因ですか??と聞いたのですが、断言できませんと言われました。確かに断言はできませんわな。手術前の先生とのこのやり取りらへんから、原因なんてどうでもいいや、と思うようになりました。

手術

とにかく、原因についてあれこれ考えることなく、まずはタマを開けてみよう!と、思えるようになりました。日帰りで手術できるところもありますが、紹介されたのはとある大学病院だったので、取り急ぎ有給をガチッととり、S部医療センターで手術をしました。初診から予約待ちで2ヶ月後。日帰りではないですが、2日で退院です。

手術後、妻がかかりつけの産婦人科にクルマで運び、そこで凍結保存をするという段取りです。手術は約1時間ほどとのこと。入院した日に看護師さんに導かれ、手術室へ向かいました。

背中に麻酔をバシッと打たれ、「イッテー」となりますが、みるみるうちに下半身が痺れてきて、重たくなってきます。冷たいものを当てられても、お腹から下は何も感じません。麻酔が効いて15分後くらいに、先生が始めますね〜と開幕宣言。全身麻酔ではないので意識はあります。なんかもそもそと触られてる感じはありますが、くすぐったかったり、痛いという感覚はありません。「今、切ってるけどどう〜?」と聞かれたりしますが、「ア〜、へいきです〜」って感じです。先生たちの会話から、「ここだね」とか、「閉塞性?」などいろいろ聞こえてきます。なんか、このあたりから涙が出てきました。

精子いるかな〜という思いもそうですが、卵を生むときウミガメは目から水分が出るといいますし、あんな感じだと思います。

凍結保存

ほどなく、先生から「精子いたので、奥さんにわたしておくね。」という良い結果が聞けました。何度も言いますが、原因はわかりません。でもわたしの精液にはいつからか精子が全くいませんでしたが、こうして手術をすることで最深部、キャンタマに精子はいたわけです。

ここからは嬉し泣きになっていたと思います。看護師さんからキムワイプみたいなのをもらって、「足りますか?」なんて言われました。術後は下半身が全く動きませんので、妻にもろくに会えず、病室でねんねです。1時間後くらいに妻から、かかりつけの産婦人科精子わたしといたよというLINEが入りました。

なお、TESEで取れる精子がどんな量なのかはわかりませんが、数回の顕微授精ができる量を取るため、使い切ってもう一度TESEを受ける人というのはごく稀だそうです。タマをわるというか、削る?感じのようなので、万が一にはもう一つもいじれるということでした。キャンタマが2個あることの素晴らしさを実感しました。

ちなみに縫合に糸は使わないので、抜糸もしません。病室でしばらくすると麻酔が切れてきて、タマを蹴られたときのように、腹部に鈍痛が走ります。これが結構きついですが、術前の触診に比べれば全然マシです。

手厚く採取してくださった先生はじめS部医療センターの皆様には感謝です。ここからかかりつけの産婦人科でスタートラインに立つわけです。なんかこの年にして人生を感じてしまいました。うお〜

f:id:banzainuigurumi:20191008150718p:plain