My music instruments hacks & circuit bent collection

2007年ごろより東海地方を中心に現在も活動中の、楽しい和太鼓と缶カラ三味線とサーキットベンドのバンド 「世紀マ3」のサーキットベンディング担当です。 ライブで使う楽器をGoogle Photoに全て掲載しているほか、一部の楽器の制作過程をYoutubeでも公開しています。 モノが見たい、など問い合わせありましたら、Twitterへお願いします。

カウンターチャイムをサーキットベンディング

「ピ~ンポ~ン」

って鳴るボタンというか機械あるのですが、アレをサーキットベンディングしたことがあるのでそのレポートです。

それは、勤めている職場の入り口にずっと置いてあって、引越しするとき捨てられそうになっておりました。裏ぶたから覗く電子基板を見て「これもサーキットベンディングできるかも」と思い立ち、捨てられるならといただいて帰ってきたわけです。

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単純に「ピ~ンポ~ン」と鳴るだけなのですが、基板をいじればピッチベンドくらいはできるだろうというヨミです。

とりあえず録った動画を早送りしたものがありますので見てください。

以下は中身を空けたところ。ピッチの急所は330Kと書いてあるカーボン抵抗です。

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基板むき出しのまま音を出しながら、指で基板を直接触るとあっさり「ピョヨヨ~~ン」ってなりましたので、その急所の抵抗を削除して、500KΩ~1MΩの可変抵抗を付ければ、はっきり言って以上終わり。(写真では適当に可変抵抗にさらに抵抗を加えています)

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可変抵抗を付ける位置だけはパッキングのために試行錯誤し、側面に。

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そのままパッキングしてみるとわかるのですが、部品を入れたことで外装と干渉してしまうこともしばしば。そういう場合はニッパーや棒ヤスリを駆使して部品を削ったりすることもあります。

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サーキットベンディングにありがちな失敗として、基板を壊すことの他に、外装を割ってしまったり、部品が収まると思っていた場所が実は収まりが悪く結果、無駄な穴を開けてしまったり、ツメを折ってしまったりすることも挙げられます。

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ベンドレベルとしては1か2(カンタン)です。簡単にこのようなアホな音が出るようになり、しばらく浸れます。

ちなみに、基板のどこかににもともとプリセットされているのか、タイミング次第で「ピピピピピピ」と鳴ったり、エリーゼのためにが流れたり、潜在能力を出すことがあります

そういうサーキットベンディングで発見できる潜在能力は液晶の表示でもたまにあり、KAWAIのドラムマシンの液晶で「月火水木金土日」の漢字が出てきたりすることも経験としてはありました。

職場で見せびらかしたら大ウケしたことと、あまりに簡単に作れて、今後贈答品にもぴったりだと思い、調子に乗っていくつか作りました。一つ安いものでも1700円ほどしますが。

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さて、いくつかサーキットベンディングすることで見えてくることがあります。このカウンターチャイム、ロングテール商品なのか、最低でも二種類の基盤が存在するようです。

先ほどの急所がカーボン抵抗なのが前期?版。以下の基板は、急所の抵抗(R1)がチップ抵抗です。

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とはいえ、抵抗値や回路は同じなようなので、同じように可変抵抗に置き換えれば楽勝です。

さらに調子に乗って、可変抵抗を直列で二連続でつけるという技も、このカウンターチャイムで覚えました。500KΩ+500KΩで1MΩ。単純ですが、操作するポイントが増えるので、演奏?の幅が格段にアップします。チャイム以外にも、この直列二連可変抵抗は応用効きます。

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そのほか、ボルトとナットと圧着端子を組み合わせ・・・取り外した抵抗値の片足に繋くことで指で基板を触った状態をボディコンタクトとして装備する改造も施したりしました。

チャイムを押しっぱなしにするスイッチなど、アイデア次第でオリジナルのチャイムを作ることもできます。

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このカウンターチャイムと出会う前はサーキットベンディングは楽器かおもちゃに対しておこなうもの、と勝手に決めつけていたのですが、楽器でもおもちゃでもない(音の出る)電化製品にも行えるというよく考えたら当たり前のことなんですが、その時の自分にとっては何か世界が広がる、きっかけとなる出会いでした。