サーキットベンディング活動の原点
私がサーキットベンディング、ひいては電子工作に興味を持ったきっかけの話です。
結論から言うと、Bleep.comというオンライン・レコードショップに、子供向けのシンセサイザーのキットが売られており、なんとなくそれを購入したのが始まりでした。
DIY Synth Kitという、ブレッドボード・シンセのキットで、それに触れたことで電子部品や、ブレッドボードというものを知ることができました。その後、このキットで得た経験がとても役に立ちました。定期的にこのことについて思い出すとともに、皆さんにもこの素晴らしいキットとそれらをつくったtech will save usについて、知ってほしいと思います。
あまりの感謝から、アポ無しでスタジオに訪問したところ歓迎され、後日そのことをブログで紹介してもらったことも以前どこかで紹介しました。
こども扱いされているのがウケますが、何度読み返しても嬉しくなります。あれからtech will save usも絶好調のようで、私もあの頃よりもっとスゴいサーキットベンダーになりました!といつか報告したいと思います。
ファービーをサーキットベンディング
サーキットベンディングといえば、Speak&Spellもしくは、ファービー。多くの人がこのTiger Electronics社のファービーをサーキットベンディングしています。
かくいう私はというと、沢山の人がやっているし、わざわざやるほどでもないな〜と思ってチャレンジしていませんでしたが、ふと近所のハードオフで日本語版が1,600円ほどで売られているのを発見。結局買ってしまいました。
売られていたものは、音が出なくなったとされており、市場価格より少し安いレベル。確かに音は出なくなっていましたが、分解すればなんとかなるであろうと思いました。確かに動きはするものの音が出ませんでしたが、ゲームボーイ用の小さいスピーカーに替えたところ、無事音が出ました。
さて、ファービーのサーキットベンディングは、ジュリワタイさんもチャレンジされており、なかなかワイルドに皮を剥かないと分解できません。
それでは、脱いでもらいましょう。
秘孔を突いた pic.twitter.com/EVml6uznec
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) October 19, 2019
この状態でまだ息があるのか。。。 pic.twitter.com/GgmgqEgOtJ
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) October 22, 2019
内部に残されたスペースは少なく、部品を入れる場所はかなりシビアです。グリッチするポイントは意外に少ないですが、ループスイッチと、グリッチに加え、キースイッチとフォンジャックを装着できました。左右の肩、の部分にスペースの余裕があります。
多くの方々は外付けのボックスにスイッチを備えたりする改造をしていますが、やはり本体のみで完結するのがコンパクトで良いなと思います。
肩というか背中のこのあたりに装着するのがおすすめです。
しかしこのファービー。なんかムカつくんですよね。海外の人の改造では怪物みたいに改造したり、燃やしたりする動画がありますが、気持ちはわかります。
TESEというものを受けてきました
今回はサーキットベンディング活動とは関係ない話です。
いろいろはしょりますが、ある日「精液の中に精子がいない」と診断されました。1匹(?)もいないらしいのです。
無精子症
想像できますでしょうか?その話を聞いたときは衝撃でした。え〜なにそれ。ちなみに、勃起もそれなりにしますし、精液もでます。精液の中に精子がおらんのです。その事実を知ったあとに精液を見る機会もあったわけですが、「この中に1匹もいないのか・・・いつから・・・?」という複雑な気持ちになります。
さて、ここから先は私は医者でもないので、こういう人がいたんだな〜程度に読んでください。
精子が少ない/精子に元気がないなど、不妊には男性側にももちろん原因があり、無精子というのはその中でもヘビーな部類と言えましょう。精子がまったくいませんので、このままでは人工授精はおろか、体外受精も出来ません。まいった。
「原因は?」と先生に問うても、わかりませんという回答でした。なんで〜?と思いましたが、落ち着いて考えてみたら、初めて会った先生にそんな理由は今すぐわかる訳ありません。
私「ど、どうすれば・・・」
先生「キャンタマを開けましょう。」
精巣内精子採取法(TESE)
先生はすぐに、ここでは出来ないがタマをぱかっと開けて、精子がいるかどうか確かめて、いたら凍結保存をする方法がある。ちなみに、調べてもやっぱり、精子がいない場合もある。とおっしゃってくださいました。こえ〜
その時点で、いわゆる顕微授精確定で、普通の子作りの方法では子供が出来ないということを自覚しました。それ自体なんかグッと来るものがありました。
さて。タマから精液に混ざって精子が体外へ出る前に、精管という管を通って行くのですが、その管が切れるもしくは詰まる、などの原因から精子が外へ出ずタマの中で生まれては死んでいく、そういう状態が往々にしてあるそうです。コレを閉塞性無精子症と呼びます。そうした場合、精子はなんとかタマの中にいるわけで、タマブクロを3〜5cm切ってキャンタマから一部組織を摘出し、精子がいるかどうかを確認。その後顕微授精に使われます。
その逆、非閉塞性無精子症という症状は、あまり調べてませんが、精子が詰まっているのではなく、タマに脳からの命令がしっかり伝わっていないなどが原因で最深部のタマでも精子が作られていないという更にヘビーな状態のようです。それでも、開けてみて精子がいる場合もあり、顕微授精に使われます。
なお、手術前に触診や血液検査をしてもらいました。触診ではタマのサイズや、精管が通っているかをある程度観てもらいました。めちゃくちゃ痛いしくすぐったいです。すべて終わった今思い返すと、ここが一番つらかったかもしれません。タマの大きさは、まあ標準的だという話でした。極端に小さいと、この時点で非閉塞性が疑われるのでしょう。触診や、血液検査である程度調べることは出来るようです。でもその場合は「これはまずいな〜」という結果がわかるのみ。逆にこの時点で不審な点がなくても、精子がいると断言はできないようです。
血液検査では、数日に分けてのべ10本分くらいの採血をしました。ホルモンや染色体異常などを調べます。私の場合、LH黄体という、男性ホルモンを刺激する数値が基準値を0.1下回っていました。先生が、術前に気になることがあるとするとここかな?とおっしゃってくださいました。精子を作る司令が弱い?ようです。ほかには生まれてはじめて行うHIVの検査もあり、今、陽性出たらどうすんの?と思いましたが、そっちは大丈夫でした。精子が少しでもいれば生活改善などでなんとかなることもあるようですが、1匹もいない状態だともう、手術して調べないとわからないそうです。
原因
結論的に手術が終わった今もわからないのですが、思い当たるフシがあります。
- 25年ほど前、鼠径ヘルニアの手術の経験がある
記憶が曖昧なのですが、小学6年生ごろ急におなかが痛くなって、さすってみるとなんか腸がブニってはみ出てお腹が膨らんでました。めちゃんこ痛くて、その日のうちに病院へ行って入院、手術するべ、となりました。
その少し前から、なぜかキャンタマが3つになってて、これは・・・?という話になっていたのですが、ついでに見てもらうことに。それ自体はスポーツ選手などでもたまにあると聞いたのですが、たとえばボールがキャンタマ当たって水腫ができてるだけで、手術で取ることができるそうです。陰嚢水腫というものらしいです。右の腹部を開けて、ヘルニア及び、陰嚢水腫を取り除きました。
なお手術の際、あろうことかその精管をねじってしまうか、ちぎってしまうこともあるらしく、それが原因で閉塞性無精子症となる方がいるそうです。ただ、精管は左右2本あるので私の場合、それが起こったとしても左の管は生きているはず。そして、触診の時点では管が認められたとのことなので、う〜んという話になり、(非閉塞性では)という雰囲気になりました。先生に、これが原因ですか??と聞いたのですが、断言できませんと言われました。確かに断言はできませんわな。手術前の先生とのこのやり取りらへんから、原因なんてどうでもいいや、と思うようになりました。
手術
とにかく、原因についてあれこれ考えることなく、まずはタマを開けてみよう!と、思えるようになりました。日帰りで手術できるところもありますが、紹介されたのはとある大学病院だったので、取り急ぎ有給をガチッととり、S部医療センターで手術をしました。初診から予約待ちで2ヶ月後。日帰りではないですが、2日で退院です。
手術後、妻がかかりつけの産婦人科にクルマで運び、そこで凍結保存をするという段取りです。手術は約1時間ほどとのこと。入院した日に看護師さんに導かれ、手術室へ向かいました。
背中に麻酔をバシッと打たれ、「イッテー」となりますが、みるみるうちに下半身が痺れてきて、重たくなってきます。冷たいものを当てられても、お腹から下は何も感じません。麻酔が効いて15分後くらいに、先生が始めますね〜と開幕宣言。全身麻酔ではないので意識はあります。なんかもそもそと触られてる感じはありますが、くすぐったかったり、痛いという感覚はありません。「今、切ってるけどどう〜?」と聞かれたりしますが、「ア〜、へいきです〜」って感じです。先生たちの会話から、「ここだね」とか、「閉塞性?」などいろいろ聞こえてきます。なんか、このあたりから涙が出てきました。
精子いるかな〜という思いもそうですが、卵を生むときウミガメは目から水分が出るといいますし、あんな感じだと思います。
凍結保存
ほどなく、先生から「精子いたので、奥さんにわたしておくね。」という良い結果が聞けました。何度も言いますが、原因はわかりません。でもわたしの精液にはいつからか精子が全くいませんでしたが、こうして手術をすることで最深部、キャンタマに精子はいたわけです。
ここからは嬉し泣きになっていたと思います。看護師さんからキムワイプみたいなのをもらって、「足りますか?」なんて言われました。術後は下半身が全く動きませんので、妻にもろくに会えず、病室でねんねです。1時間後くらいに妻から、かかりつけの産婦人科に精子わたしといたよというLINEが入りました。
なお、TESEで取れる精子がどんな量なのかはわかりませんが、数回の顕微授精ができる量を取るため、使い切ってもう一度TESEを受ける人というのはごく稀だそうです。タマをわるというか、削る?感じのようなので、万が一にはもう一つもいじれるということでした。キャンタマが2個あることの素晴らしさを実感しました。
ちなみに縫合に糸は使わないので、抜糸もしません。病室でしばらくすると麻酔が切れてきて、タマを蹴られたときのように、腹部に鈍痛が走ります。これが結構きついですが、術前の触診に比べれば全然マシです。
手厚く採取してくださった先生はじめS部医療センターの皆様には感謝です。ここからかかりつけの産婦人科でスタートラインに立つわけです。なんかこの年にして人生を感じてしまいました。うお〜
MakerFaireTokyo2019 サーキットベンディング・マーケットで売れたもの
MakerFaireTokyo2019で有料頒布してきました。
かれこれ2017年から数えて東京は3度目。回を重ねるごとに出品する量は増えていったのですが、今年はMakerFaireKoyotoにも出展したことや、2018年以降はそのペースは少し落ちたこともあり、展示の仕方を工夫したいなと考えていました。とはいえ出すものを絞るのは忍びない。
というわけで今回は初めて出店料も払い、Commercial Makerとして申請。物販をしてみることにしました。その名も「サーキットベンディング・マーケット」。
サーキットベンディングしたゲームボーイと、おもちゃ類、それに加えドラムマシンや電子ギターなど、もともと楽器だったものもできる限り展示しました。
「販売してます」のボードは掲げたものの、レジも何もありません。値札はおかずASKとし、そのうえで来場者の皆さんの反応をみたり、その他いろいろなコミュニケーションをねらいました。
ちなみにこのサーキットベンディングしたゲームボーイはエゴサーチしづらいなということで名前をずっと考えていました。このことについてつぶやいてみたところ、フォロワーの皆さんからいくつかアイデアを頂きました。中でもKaseoさんがつぶやいてくださった「ベンドボーイ」が意味としても呼びやすさとしてもいいな、と思いましたので以降はベンドボーイと呼んでいくことにします。
相変わらずベンドボーイはおかげさまで反応がよく、チェーンソーやチャイム、キャラクターものやキーボードなども、見たことあるものがサーキットベンディングによってヘンテコになるさまを子どもにも大人にも楽しんでいただけたようでした。
オモチャ類の方は理解が得やすかったですが、大量のベンドボーイは「これはなんですか?」という質問を数多くいただきました。自分が本来はバンドマンであること、そのためのノイズ楽器であることまでは見た目だけではやはり伝わりづらいようです。ただ、写真や動画はたくさんの方に撮っていただけました。
ということで、値段は非公表とさせていただきますが、来場者の方の手に渡った作品をご紹介します。
ハイパースナイパー3rd
令和になった途端「西松屋光線銃」の名で突然流行をみせた、サーキットベンディングされたオモチャの光線銃です。
厳密に言うと、これは西松屋光線銃ではありません。確かに西松屋でも取り扱いがありますが、このハイパースナイパーはトイザらスでも手に入れることができます。また、西松屋光線銃よりも高価で、約800円します。
購入された方がその原価を知って何を思うかは置いときますが、とにかくこのハイパースナイパーはシンプルにピッチベンドを施しただけではあるものの、パッケージングの難易度が高く、「イィ〜〜〜〜!!!!」ってなります。また、ノブを付けるための加工にも工夫があり、わたしの最新作でもあることからそれなりの価値ある逸品と言えましょう。西松屋光線銃よりも音のパターンが多く、味わい深いです。購入してくださったのは社会人の女性でしたが、職場に持っていけばバカウケだと思います。
ベンドボーイ
いつの頃からか、わたしの代表作(自称)となりました。サーキットベンディング ゲームボーイと日本語で検索すれば、ほぼわたしのベンドボーイが出てくるまでにはなりました。
VGAOUT付きや、軽量化したモノなどは価格設定を高くしていたのですが、全てノーマルバージョンのものを選んでいただきました。ソフトに何が入っていたかをメモするのを忘れましたが、皆さんそれぞれ音の出方を吟味していただけていました。
さてこのベンドボーイのディスプレイは通常のものに加えネガポジ反転させたものや、あえて縦線・横線が入ったものを用意しています。特に縦線・横線があるものについてはピッチベンドした際映像の乱れが大きく、絵的に美しいと私は思っています。通常のものは普通にゲームも楽しめます。
ベンドボーイはソフトによって出てくる音が変わるので、ソフトの中古探しも楽しめます。また、ソフトも種類もそうですが、特定のシーンですごい音が出たりもします。
青いキーボード
ハードオフのジャンクコーナーで見つけたキーボードです。SDカードを挿すことができ、MP3の曲に合わせて演奏することができます。
ただ、このキーボードに施したピッチベンドは内蔵の音色にしか効果がありません。とはいえ、2つつけた可変抵抗はトグルスイッチと組み合わせることでものすごいノイズに高低差がつきます。めちゃうるさいサーキットベンディング・ギアです。
サーキットベンディングに要した時間も短く、手軽なものでしたが、かけた手間と、出てくる音は特に関係ありません。ちょっとしたことでとんでもない音が出る良いお手本です。
ピカチュウの走るオモチャ
これもハードオフで発見。おへんじピカチュウ(ピカルミンの素材)と空目してしまったオモチャ。
ただし似て非なるもので、腹部にタイヤがついており、スイッチを入れると突然走り出す、危険なオモチャです。ピッチベンドが可能とわかった瞬間、走るピカルミンモドキができるかも!!と躍起になりました。ただ、残念ながらセリフが「ピッピッピッピッピ〜ピッカ〜〜〜〜!」など、ひとクセあるモノですし、だいいち、背中のツマミで操作しようにも走ってどっかへ行ってしまいます。
サーキットベンディングされた走るピカ○ュウ完成。しかしこれは。。。 pic.twitter.com/SDhO2416Ux
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) April 22, 2018
ただ、そこはフォトレジスタを備えることで、暗いところへ突撃するとなき声が低くなるという面白い効果を得ることができました。
KAWAI GB-2
初期の作品です。そもそもサーキットベンディングを始めたのは、こうしたもともと楽器だったものをグリッチさせたいことがきっかけでした。
ギターの練習用のリズムマシンのようで、リズムパターンが入っています。その中のICをショートさせることで独特のグリッチサウンドを生み出します。カシオトーンでも同じことができますが、カシオはカシオっぽいグリッチ音だったりします。聴く人が聴けばカシオのグリッチだな、とわかるわけですが、そこはKAWAI。あまりモノとして見かけない分、出てくるグリッチ音もそれなりにレア。ギターの練習用でもあることからオーディオINも備えており、グリッチにプラスしてディストーションぽい効果や金属的なノイズも乗せることができる傑作です。
TR-626
これも初期の作品です。ジャンクのくせに9,000円した代物です。液晶が少し見づらくなっていますが美品といえば美品です。
箱・マニュアルもセットでオーナーの手に渡りました。詳しくは以前の記事にも書かれていますが、これについてはとあるサイトのTR-505のレシピを参考にしました。グリッチというよりは、プリセット音を独特の音に変えるサーキットベンディングです。テストしていませんが、MIDIもおそらく機能する、汎用性も高く、コレクション魂をくすぐる逸品です。
BOSS DR-550
小さいボディからは想像できないものすごいノイズ音が出ます。内部に残されたスペースも限られていて、パッケージングもそれなりに工夫が必要でした。
ICをショートさせることで音が勢いよく変化します。スイッチを入れた途端液晶もバグりますが、なんとか操作してリズムパターンを組むことができれば、オリジナルのハーシュノイズ・ジェネレーターとしてライブでの活躍が期待できます。電池駆動しますので、通勤時にも楽しめます。
カウンターチャイム(チャイミン)
わたしが行うサーキットベンディングのワークショップのモチーフにもなった、電子チャイムです。
展示においても、サーキットベンディングとは?が最も伝わりやすい、これまた傑作です。「ピ〜ンポ〜ン」という、オモチャやドラムマシン、などよりも聞き慣れた音がサーキットベンディングにより腰が抜けるおとになるさまは一聴の価値ありです。
一度触ると病みつきになり、しばらく触っていられます。結構な音量なので、アパート住まいの方は過度な使用は近所迷惑の恐れアリです。日常生活でも目に触れることがまれにあるため、ドキッとします。
ネコのおもちゃ
トースターに扮した、有名なネコのキャラクターのオモチャです。
「こ〜んがり焼けたよ!」「チーン」といったセリフをピッチベンドできます。手のひらサイズなので、鼻に仕込んだフォトレジスタを手で覆えばネコちゃんの声が禍々しい声に変化。その状態で可変抵抗をひねると更にとんでもないことになります。
なんだかんだ言って楽器なので、わたしの実演を見てそのアメイジングな出音に感銘を受けていただきもらわれてゆきました。あまり見ないものでもあり、一点物としての価値もあろうというもの。フォンジャックもついているので、これもライブで使うことができます。
100円ショップで売ってた銃にブッダマシンを仕込んだもの
100円ショップで売っていた銃のオモチャがサーキットベンディングできなかったので、同じくサーキットベンディングできなかったブッダマシンを仕込んだものです。
最後にもらわれていったものですが、これはサーキットベンディングしていません。銃のハンマー部分が、ブッダマシンのボリュームになっており、一応光ります。引き金を引くとお経が流れる。そのアホらしさを気に入っていただき、もらわれてゆきました。
もっと売れたらどうしよう、とか考えていましたが、積極的にセールスしなかったので、実際はこんなもんでしょう。有料頒布については、今後やるかどうかはわかりませんが、お問い合わせはいつでも受け付けております。ツイッターでフォローのうえ、DMなどお送りください。
最新のサーキットベンディングの鉱脈「西松屋」
「西松屋光線銃」という言葉が、近頃サーキットベンディング界隈でトレンドとなっています。一体どういうことなのでしょう。
ある休日、サーキットベンダーのKaseoさんがTwitterで紹介しているのを見て、そういえば家の近くに西松屋があるな〜と思いたち、私も早速西松屋へ出向いたのでした。
Kaseoさんの言う通り、おもちゃコーナーにその光線銃は並んでいました。初めて買った上記のモデルは、少しパッケージングに手間取ったものの、難なく下記の通りサーキットベンディングできました。
ところがその後、Twitter上でたくさんの方がこの西松屋で売っている光線銃を「西松銃」や「西松屋光線銃」と称して腕試しをしているではありませんか。こうなるともうブーム。私はもう一度西松屋へ向かい、いくつか買い込んできました。
すまん、ちびっこたち。この店の光線銃の残りふたつを買い占めてしまいました。
ものとしては399円と、新品のサーキットベンディング素材としてはかなりお手頃価格。
前回のサーキットベンディングを思い出しながら、増産をすることにしました。ちなみにこの光線銃のオモチャ、光線銃の割に造形が有機的で、内部も複雑。そしてネジがとても多い。それだけしっかり固定できている気もしますが、よくできているオモチャは総じてネジは少ないもの。開けてみると、ビニールテープで絶縁された基板が二枚入っていたりと、なんか行き当たりばったりな設計がみて取れます。
ここで注意です。Kaseoさんによると、使用されている基板にいくつかのバージョンがあり、物によってはチップ抵抗が備わっておらずサーキットベンディングできないとか。値札に記載されている型番で、サーキットベンディングの可不可が判断できるそうです。
西松屋光線銃ラベル番号報告
— Kaseo (@Kaseo_blog) June 17, 2019
M0618→⭕️
F1218→❌ pic.twitter.com/pWqm8dpGtw
西松屋光線銃ラベル番号
— Kaseo (@Kaseo_blog) July 1, 2019
⭕️ M0618
⭕️ E0318
❌ F1218
しかしKaseoさんは、いくつ買ったんでしょうか。。。、
黒い悪魔、ブラックスライムの左側、見えるでしょうか。小さいチップ抵抗があります。そこがピッチコントロールのベンドポイント。
チップ抵抗をどけたあとは、あまり熱しすぎると基板のパターンが剥がれてしまうので注意です。一旦剥がれるとはんだが乗らなくなります。
そうした場合でも、コーティングされている部分をカッターで削って端子を無理やり露出させるなどし・・・なんとかなることがありますが、すぐハンダが取れやすくなるなど、事態は深刻になります。
今回は2MΩの可変抵抗を銃身の中ほどにある謎の球体の中に装着しました。なお、可変抵抗の片足にクラッシュ防止の10Kのカーボン抵抗を追加しています。ちなみに、この光線銃の場合、クラッシュすることなくものすごい高音が出るだけで無事なのですが、もう少し最高音をマイルドにしたかったので、抵抗を挟むことにしました。
続きを読むMakerFaireKyoto2019に出展してきました
2019年5月4日-5日にけいはんなオープンイノベーションセンターで開催された、MakerFaireKyoto2019に出展してきました。出展したものは、恒例となってしまったサーキットベンディングしたゲームボーイと、おもちゃです。
ありがたいことにブースへの来訪が止まらず、これまでのMakerFaireの展示の中で最も、自分のブースから離れることができませんでした。要するに他の展示をほとんど楽しめておりません。写真も自分しか撮ってません。
これまで東京2回、大垣、京都とMakerFaireに出展してきましたが、回を重ねるごとに出品数が増えているとはいえ、自分の展示はマンネリ化しました。毎回新しい出会いもあるうえ、サーキットベンディングというプロジェクト自体には終わりはないので、アップデートは続くのですが、前回出したものを配置換えして出すだけってのは意味ねえな〜、と感じたので、次回は来場者としてMakerFaireに参加したいと思いました。
自家用車での来場不可なうえ、京都ではなくほぼ奈良だったりして、お客さんくるんかな??と心配していましたが、予想外のお客さんが来場してくださいました。「やべえ」と「なつかしい!」と「これはなんですか?」がいただいたコメントTOP3でした。
でも、ヒゲキタさんのドーム3D映像みたいに、誰かに勧めたいから、またやってほしいな〜という展示もありますよね、そういう作品も目指したいものです。
サーキットベンディングしたゲームボーイを、展示台に並べる
今日は天気が良いので、MakerFaireKyoto2019の展示用に、サーキットベンディングしたゲームボーイの展示台を作ることにしました。
MakerFaireTokyo2018では床においたのですが、やはり展示である以上、それなりの見栄えを意識したいものです。本当は棚を作ろうとしましたが、コケたら危ないのと、持っていって現地で組み立てるのがしんどそうなので、台を作ることにしました。
まずは天板となる板ですが、1800×900のいわゆるベニヤ合板とか、コンパネを買ってこれば早いのですが、重いうえ、ボヨンボヨン反ってしまうという弱点があるので、ベニヤ板に角材をボンドとガンタッカーで打ち付けて作ったパネルを利用しました。なお、柱となる角材はベニヤ合板をホームセンターで切ってもらうと安上がりです。
あまりイメージしづらいかもしれませんが、約10kgと言われるベニヤ合板に比べると羽根かと思うくらい軽く、持ち運びしやすい。ちなみに実はこのパネルは私は作っておらず、妻が以前作ったものです。すげー。
絵画用のパネルを注文して買うのも手だと思います。
台の足となる部分には、ソーホースや架台を利用すると良いと思います。今回はイケアのLERBERGという商品を使いました。1台1500円と非常にリーズナブル。Amazonだと倍の値段くらいが相場のようです。
そのまま載せただけだと天板が軽すぎたり、ズレたりして危ないので裏をクランプで留めると良いと思います。
ゲームボーイを70台ずつ載せています。
うっとり・・。