フィンランド旅行① VRの寝台列車
今回はサーキットベンディングやバンド活動とは関係ない話です。
一生に一度の慶事休暇というものを使い、フィンランドへ旅行に行ってきました。「寝台列車に乗ってみたい」という思いが以前からあって、なんとなく国内の寝台列車を調べていたのですが・・・やはりせっかくなので、海外ではどうだろうとなりました。ちなみに私は旅慣れておりませんし、英語も楽器のマニュアルならなんとか読めますが、ろくに喋れません。
フィンランドにした理由は、とある美術作家が撮影した写真の作品が縁あって我が家にあり、その風景がフィンランドの鉄道の中から撮ったものだという話を聞いたからです。その風景に会えるかどうか?を一つの目的にしていました。
さて、フィンランドの北極圏といえばオーロラ観測が期待できます。ネットで見た、ガラス・イグルー(ガラスでできたドーム)に泊まってオーロラ観測ができるカクシラウッタネン北極リゾートにも、話のネタに行ってみようとなり、
まずは期間を10月27日〜11月3日までと決め(最後の日曜日はゆっくりしたいので・・・)真っ先に航空券だけとりました。
そもそもツアーとかではないのでベタに地球の歩き方を買いに行きました。ただ、フィンランドで一冊、ではなく北欧4カ国まとまったものしかなさそうでしたがそれらを参考にしつつ、以下のように計画を立てました。
旅行の計画
1日目
ヘルシンキ観光
2日目
美術館や世界遺産のスオメンリンナ島へいき、その日の夜、寝台列車でロヴァニエミ(電車で行ける最北の拠点)へ移動(12時間)
3日目
ガラス・イグルーでオーロラ観測
ロヴァニエミからバスでサーリセルカのカクシラウッタネン北極リゾートへ行きオーロラ観測
4日目
ロヴァニエミ観光
ロヴァニエミへバスで戻り、サンタクロース村とか、運が良ければオーロラも見れるというロヴァニエミ観光
5日目
長距離列車でヘルシンキへ
ロヴァニエミから電車でヘルシンキへ(約10時間)。時間があるので、残りヘルシンキで何がみたいか考えたり、本を読んだり、電車の中でボーっとする
6日目
ヘルシンキ観光
ショッピングセンターとか、ヘルシンキ市街地を歩いたりなど
7日目
ヘルシンキ観光
買い物の続きをしてセントレアへ・・・
こんな感じです。北極圏のサーリセルカやロヴァニエミへは国内線を使う手もあったのですが、当初の計画どおり夜行列車や長距離列車でたっぷり時間があったので、途中で色々寄り道を考えることができました。
また、このサイトで色々調べました。10ヶ国語ぶんあり、日本語版もあります。よくできていると思います。
気になっていたのは、10月末頃のフィンランドの天気です。調べたところちょうど10月末くらいから冬到来となるようで、雪も降るか降らないか、、、といったところ。要するに氷点下です。なお、白夜は夏だけですし、極夜でもありません。ただ、日照時間は短いとのこと。オーロラも基本的に晴れていないと見れないようですが、そればかりは運任せです。
今回の旅行は電車やバスの移動が多めなので、バカでかいスーツケースひとつで行くのはやめて、お互い機内持込可能なレベルのスーツケースというかキャリーバッグにしました。
1日目 ヘルシンキ観光
なお、フィンランドの入国審査ですが、「何が目的できたのか?」「何日間滞在するのか?」「どこへ行くのか?」「一人できたのか?」とイギリスの入国並みに英語でいろいろ聞かれて少しだけ焦りました。ちなみにほとんど英語で大丈夫です。ちなみに私は喋れません。妻がほとんど喋ってくれました。
ヘルシンキ中央駅です。
降りた途端、ホームでタバコを吸い出す人が多数いて、屋外でのタバコは結構自由なんだなと感じました。女の子だろうが歩きタバコしていました。ただ、屋内は禁煙で、逆にホテルだろうが食事するところだろうがバーも一切、吸える施設は見当たりませんでした。
北欧 =クリーンなイメージがあったのですが、いや、別にクリーンなんですけど、喫煙率は高いな〜と思いました。歩きタバコとかは普通にみんなやってました。タバコはめちゃ吸いやすいと思います。初日は市立公園近くのホテルに直行し、宿泊しました。
エロマンガというパン屋があるという噂を聞いていたので、ホテルのすごく近くだったので翌朝見に行きました。ただ、日曜日は空いていませんでした。このエロマンガさん以外にも日付によって開店時間が違うので、店頭で確認したほうがいいです。
そして、もう一つ紹介したいのはフィンランドにしかないHESBURGER(ヘスバーガー)というチェーン店です。滞在中、2度ほど世話になりました。ふつうに美味しいです。
日も暮れてくると人通りは減ってきます。日本のようにパーキングはありませんので、皆路上駐車です。
なお、大きな通りだろうが、横断しようとするとほぼ100%気づいてくれて、渡る歩行者のために道を譲ってくれます。これは感動しました。
メルセデス、アウディ、BMW、ボルボ・・・トヨタやマツダ、三菱、日産など、アメ車以外のいろんな車にみんな乗っています。ただロンドンに行ったときも思ったのですが、日本人のように洗車しません。ポルシェだろうがアストンマーチンでも泥だらけです。ホテルのリムジンとかタクシーはきれいですけど。
ヘルシンキ中央駅前はきれいなデパートや路面店がたくさんあります。
マリメッコやイッタラはもちろん、HABITATもありましたが行くの忘れました。
ちなみに、名古屋の税関でタバコ(アイコス)を買おうとしたのですが、ふと目にしたプルームテックに手が伸び、買ってしまいました。旅行中に吸い方のコツを会得し以降、プルームテック派に切り替わりました。どの街でもホテルやレストランでは禁煙ですが、一歩外へ出ればみんな同じように吸っているので、吸う場所には全く困りませんでした。
2日目 ヘルシンキ観光と寝台列車
朝早めに起きて、スオメンリンナ要塞へ向かいました。マーケットスクエアから船が出ています。なお冬場の日曜日は全くマーケットは出ていませんでした。
船で15分くらいで到着します。ちなみに船上は、いくら屋外とはいえ流石にタバコを吸ってる人はいませんでした。何が言いたいかというと、屋内でタバコが吸えないぶんフィンランド人はスキあらば屋外でタバコを吸っている印象です。島はかなり広いので、隅々まで見て回ろうとすると大変なので、島の先端の要塞を見て回りました。
かなりいかつい石垣で、SkyrimとかWitcherとかの世界のようです。
朝10時くらいなのですが、早朝のようでいて、昼下がりのようななんというか晴れているのですが鬱蒼とした日差しというか、もうすぐ日が暮れそうな感じがしました。
空がとても広いです。
夜行列車の出発前に、Kiasmaという現代美術館に行きました。一部展示の撮影もOKでした。
アン・ヴェロニカ・ヤンセンズというイギリスの作家の展示がやっており、光とかがテーマのわりとわかりやすい展示でした。その他、おそらく所蔵作品で構成されている展示もやっておりました。街のどまんなかにある美術館なのに、日本だとだめだろうな〜というバイオレンスな作品も展示されており(もちろん注意書きもある)見ごたえがありました。図録も買いました。
次に・・・フィンランド リサイクルショップ で検索してUFFというリサイクルショップを知りました。
ヘルシンキに何店舗かあり、洋服がメインということですが、万が一なにか楽器がないかと思い、見に行ってきました。
ヘルシンキの古着屋、UFFにあったスネ夫ミラー pic.twitter.com/WQtrOLsNmS
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) October 29, 2018
結局楽器などは売っておらず、古着しかおいてありませんでした。その量はそれなりのものですが、名古屋の大須にある古着屋とそこまで差は感じれませんでした。確かにフィンランドの古着なので、ものは違うと思うのですが・・・なんというか扱ってるモノが似ているのでそこまで心躍りませんでした。
また、ヘルシンキ大聖堂にも行っておきました。
このように買い物を後回しにすれば、ヘルシンキにあるモニュメントはだいたい1日でまわれるのではないでしょうか。逆に、古着屋とかアンティークショップを回りたいのであれば、それなりに時間がかかると思います。
さて今回のメインイベントの一つ、フィンランド鉄道VRの寝台列車です。
人生初の!寝台列車!フィンランドVR!これはたまらんwww pic.twitter.com/nwN8aS4I4x
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) October 28, 2018
寝台車はかなり背が高いです。人生初の寝台列車でテンションが上がりました。
予約に際しては、下記のサイトを参考にさせていただきました。
ちなみに、行きは夜行、帰りは昼行の予定です。昼行の列車でもヘルシンキまで戻るには9時間かかりますが、食堂車などがついているわりとしっかりした列車のようです。
乗り込むときは自分で外から、扉を開けるボタンを押します。
2階の部屋を予約しました。ヘルシンキからは隣の人はいませんでしたが、徐々に部屋が埋まっていきます。
27号車の2Fの部屋はぜんぜん埋まっていない。この時期ロヴァニエミへの観光客はそんなにいないようです。しかし21時で車や街の明かりはほとんどなくなってる。ここはどのへんなんだろうか。、 pic.twitter.com/do8lS0cM34
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) October 28, 2018
WiFiの文字が非常に安心感があります。
個室内にはベッドが2つと、窓と椅子、小さなテーブルが一つ。VRのパッケージのミネラルウォーターも2本ありました。VRロゴ入りのタオルや布団のパターンもおしゃれです。
トイレもついていて、なんとその壁を忍者屋敷のように手前に引くと扉のようになっており、トイレがそのままシャワールームになる仕掛けになっていました。
なお、隣の声やトイレの音などは意外と聞こえませんでした。
ボタンを押すと、程々に熱いお湯がすぐ出てきました。一定時間経つとお湯が止まります。
決して広くはなくゆったりはできませんが、この客室の工夫に感心させられます。電気を消すとよく見える外の風景が次第に雪景色になっていき、どんどん北上しているのがわかります。1時間も走ると外は真っ暗なのですが、電車の架線がスパークしまくったり、他の客室の明かりが外の風景をほんのり照らしてくれます。気づいたら寝てました。
NT名古屋でよく質問された、「これはなんですか?」と、謎のラジオとの運命的な出会い
去年に続き、NT名古屋に参加してきました。
MakrFaireTokyo2018では家にあるほぼすべてのサーキットベンディングした電子楽器を持っていきましたが、NT名古屋ではゲームボーイをメインに出展しました。
このNT名古屋でよくあった質問は、「これはなんですか?」でした。
おもちゃやシンセサイザーに囲まれた中でのゲームボーイであれば、数ある改造楽器の中の一つとして、(大量の)ゲームボーイがあることがなんとなく伝わっていたと思うのですが、、
単純に大量のゲームボーイばかりだとそのインパクトがすごすぎて(?)サーキットベンディングであることがうまく伝わらず、ゲームボーイの中になにか仕込んで音を出しているか、またはバックライト改造のコレクションに見えたのかもしれません。さらに、初代にはバックライトがなかった、というのを忘れているもしくは知らない人もたくさんいました。
さて、会場内では出展者同士もお互いの展示を見てまわったりするわけですが、そんな中フロッピーディスクドライブで音を出したり、他にもいろいろ途方もないマシンをつくっているdominoTECHさん
が、「ノイズ警察だ!!」と言いながら小型ラジオでみんなの展示品から出るノイズを拡声しながらゲームボーイを見に来てくださいました。すると。
DIYキットのラジオでサーキットベンディングしたゲームボーイのノイズを拾う
おわかりでしょうか。近づけるゲームボーイごとに何に影響しておるのかはわかりませんが、ラジオから出る音が違います。
そもそもこのラジオは手作りのキットだそうで、そのクオリティの低さが織りなすノイズがものすごいです。ちょっとなにか電子製品に近づけただけでノイズを拾ってラジオとしての役割を果たさなくなります。さっそくdominoTECHさんからAmazonで900円くらいで売っているということを聞き出し、家に帰ってポチりました。
部品は足りてると思う
吉。
成功率。
。。。日本語が一切書かれていない説明書と、かろうじて日本語で書かれた説明書が同梱されておりました。dominoTECHさんも、「怪しさ満点の説明書」と忠告してくれていたのですが、その日本語の説明書では「同梱の説明書は間違っています」と書かれていたり、そう啖呵を切る日本語の説明書のとおりにやってもうまく行かなかったり、完成までにかなりつまづきました。
ところで皆さん、デッサン用の練りゴム(練り消し)はご存知でしょうか。このサイズの基板へのはんだ付けの際、ひっくりかえして裏からはんだ付けしようとすると部品がスルッと落ちてしまいがちですが、この練りゴムを使うとヘルピングバンドを出すまでもなく基板を固定できて便利です。
さて、完成したラジオでの再現結果はTwitterで公開しています。
ラジオがサーキットベンディングしたゲームボーイのノイズを拾っているところ pic.twitter.com/gTxFG8JSVX
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) 2018年10月8日
改造したゲームボーイが謎の電波を出しており、それをラジオが拾っているところ pic.twitter.com/GaLDYDTCFR
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) 2018年10月9日
ライブで使うことも想定して、シールドが刺さるように改造しました。なおdominoTECHさんによると、
そのラジヲ持って電車に乗りながら聞くとインバーターノイズが聞けて楽しい!
— dominoTECH@NT名古屋₍₍⁽⁽ʅ(◔౪◔)ʃ₎₎⁾⁾ (@dominodaosi106) 2018年10月14日
だそうです。
NOISE TOASTERキットで自分だけのシンセを作ったはなし
Make:の書籍で知って、以前から欲しいな〜と思っていたNOISE TOASTERのキットでアナログシンセサイザーを作りました。
そもそも書籍を読んだ当時は、漠然とほしいなあと思っていただけだったのですが、MakerFaireTokyo2018の秋月電子のブースでキットが売られているのを見て、衝動買いをしたのでした。通販でも買えるようです。
ちなみに、部品のみ/パネルのみ/その両方、の3種類から選べます。パーツのリストが書籍には載っているので、パネルのみを買って自分で探すのも楽しいのかもしれませんね。
8月の中頃まで放置していたのですが、とある平日の夜に開封した途端みるみるうちに組み上がりました。その過程でいくつか写真を残していたので披露します。
最初はつまみやスイッチなどをパネルにつける作業からはじめました。このあたりはキットに付属の設計図や、書籍でもわかりやすく図解されており、プラモデルのような感覚です。
一番注意をはらったのは「部品が足りているか」と「間違えてはんだ付けしていないか」でした。キットに付属のパーツリストを上から順番にチェックを入れながらはんだ付けをしていきました。
キットに含まれる部品は、リード線にそこそこの余裕があるくらいで、部品の数はぴったりでした。なくすと面倒そうです。また、間違えたら外すハメになるので、間違えないように気をつけます。
リストには基板上の番号に対して「20kΩ」とか書いてありますが、それが何色かなんて覚えてないので、ひとつひとつ(赤黒橙金 赤黒橙金 赤黒橙金)などと唱えながら表と見比べて探すわけです。上手な方法があるのかもしれませんが。
なお、下記のサイトを活用しました。このあたりから作業中にPCが必須になってきます。
抵抗値とカラーコードの一覧表 - もけいや松原(指定された抵抗が何色かを調べる)
本家サイト(部品の場所が合ってるか写真で確認できる)
リード線もいろいろな色のものがキットに入っているのですが、正直どこに何色使おうか迷ってしまいます。最初は気を使っていましたが、途中でどうでも良くなりました。あと、いつも使っているリード線より太かったので、可変抵抗の片足にまとめてはんだ付けするのが少しやりづらかったです。
うちにはテスター以外まともな検証ツールがありませんから、製作途中で通電のチェックはほぼ行わず一目散にリード線などをはんだ付けしてゆきました。万が一間違っていたら直せるようにリード線は長めにしています。
基板をパネルに装着するとこんな感じ。
※なお上記の状態は電源を正しくとれていないため音が出ません。間違いです。
グッチャグチャですね。でもリード線に余裕がないと、部品の取り外しがやりにくくなります。リード線の束をくるっとねじって基板をパネルに装着できるくらいがちょうどいいと思います。
9Vの電池ではなく、ACアダプタがつけられるようにしました。
結果的に、2回つまづきました。
「最後、ソケットにICをのせるのを忘れた」
「電源をとる場所を間違えてた」
以上2点です。意外と、部品の装着位置や向きは間違えませんでした。(多分。今音出てるしいいんだと思う)
平日の夜3時間ほど+土日であっさりできました。のべ10時間ほどではないでしょうか。
ハマるとどこがどう間違えたのやら探すのは非常に面倒そうですが、もし音が出ない、とか間違えてたら、最後に行った作業を逆から一つ一つ検証してゆくか、なにかツールを使うと良いと思います。書籍にも間違えたときは?のことが書いてありますが、その内容はすごく面倒そうだな〜と思いました。
私は電子工作の知識があるのかないのか自分でもよくわかっていないので、テスターも適当なところをツンツンして(あ、5Vって出てるから電気は通ってんな〜たぶん)とかしか調べません。
なお。音が出た瞬間はそれはもう感動モノですよ。私の世代的に、物心ついた頃はデジタルシンセが市場を席巻していましたが、(SY99とか01/Wとか)有名アーティストのインタビュー記事に出てくるのはアナログシンセで、相当憧れたもんです。JD800とかも楽器屋にはありましたが買えるわけないし。
とにかくツマミが付いたシンセサイザーは市場には出回っていませんでした。そんな我々世代としては、アナログシンセが自分で作れるなど思いもよらないわけです。
ちなみに、私がサーキットベンディングを始めたきっかけはbleep.comでたまたま見かけたtech will save usのDIY SYNTH KITなのですが、それを触ったときにもまさかアナログシンセが自分で作れるなんて(しかも数千円で)と思いました。
話が横道にそれますが、2015年のクリスマスすぎにロンドンに行ったとき、ついでにtech will save usの事務所にアポなしで行ったのですが、そのことをなんと記事にしてもらいました。要するに子供用の手作りシンセキットでサーキットベンディングにハマってしまった外国人の話として紹介されたのです。いい話です。
さて、このノイズトースターはキットなわけで、アイデア次第でいろんな事ができる可能性を秘めているわけです。ということで、以前ピカルミンの中身をサイバーマンヘルメットの中身に引っ越したのでピカ◯ュウのガワだけが残っていまして…
ノイズトースターを中に仕込んでやれと思い立ちました。
パネルからすべての部品を外します。どれが何だったか?などはスイッチや抵抗自体にメモをしておくと良いです。
基板がピカ◯ュウの中に収まるサイズであったことと、ある程度リード線を長めにとってあったことが功を奏し、難なく移植に成功しました。なお、その後何気ないツイートに残骸がうっかり写っており、ピカルミンの作者であるKaseoさんにバレました。
ジャンク品コーナーで見つけたもので楽器を作る、そんな我が家の最終処分処理場はわたしも目を背けたくなるようなジャンク品コーナーだ pic.twitter.com/5vkMtqwgIT— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) September 5, 2018
ただのノイズトースターよりも味わい深いピカ◯ュウ型のシンセが出来上がりました。キットなのでそのまま使っても良いですし、パーツを変えて楽しむのも良いと思いますが、ガワを変えるだけでも楽しみ方に幅が出るというものです。
初代ゲームボーイのバックライト改造で反射板を剥くコツ
バックライト改造はサーキットベンディングと直接関わりはないのですが、ベンドされたゲームボーイの画面も面白いので、せっかくだからバックライトをつけて見やすくしてみようと思ったのがコトの始まりです。
2018年9月の時点で120台の初代ゲームボーイをサーキットベンディングしてきたのですが、バックライト化の工程を続けるうちに、その手際がなかなかのものになりました。
工程の内訳としては・・・
・バックライトの反射板を剥がし(0:00〜)
・バックライトキットの配線を行い(0:17〜)
・本体に装着し(1:21〜)
・付属の偏光板を挟み込む(2:07〜)
という流れ。
反射板は指でつまんで剥がすのですが、液晶の左上の角と反射板の間にカッターナイフを入れ、反射板の角を起こします。コツは、カッターナイフを入れる場所。接着剤と液晶のガラスの間に入れると良いでしょう。ガラスに付いた接着剤をこそぎ落とすように刃を入れると、反射板に接着剤がついたまま剥けてゆきます。
その後、手で一気にシューっと剥いていきます。物によっては接着剤が強かったり弱かったりしますが、一息で剥けば難なく剥けると思います。
液晶と基板をつなぐハーネスなど、デリケートな部品がありますので、剥きやすくしようとするために開きすぎるのは避けましょう。ここがちぎれると、厄介です。
外れたところだけもう一度ハンダをつければいいのですが、手が滑ると最悪破れてしまい、もとに戻すことができません。
ただ、怪我の功名といいますか、上の写真のように一番左の一つだけ外れた状態は、縦線が入る効果が得られるため、時には一つだけハンダを外したものも作ったりしています。
その状態でピッチベンドを行うといい感じに映像がグリッチするのです。
なお、hand-held legendのゲームボーイ用バックライトキットは安価で素晴らしいのですが、そのままだと少し明るすぎる気がするので75Ω~120Ωの抵抗をはさむことで明るさがマイルドになるのでおすすめです。
MakerFaireTokyo2018でのサーキットベンディング展示風景
先日、2度めのMakerFaireTokyoへ参加してきました。
当日来れなかった人のために、今回はその時の写真をお見せします。
思えば2016年のOgakiMiniMakerFaireにふらりと立ち寄り、いろいろな作品を見るうち、バンドで使うための家にある楽器もまあ自作の楽器だよなと思いたち、あくる年のMakerFaireTokyo2017に応募したのでした。
応募時はとにかくたくさん楽器を作っていることと、サーキットベンディングはおもしろいのだということみんなに伝えたいということ書き、結果を待ちました。はじめての出展承認のメールを頂いたときはそれはもう嬉しかったです。
こちらは昨年の展示風景。
ゲームボーイはまだ10数台しか持っていませんでした。ライブの応募もしたのですが、そちらは落選。それでも訪れる人に自慢をし続け、いろいろな有名人とも知り合うきっかけもできた、とても有意義な出展となりました。
そしてこちらが今年の展示。今年は、キャッチーなおもちゃを机に載せて、こどもの気を惹こうと企てました。なんでも触ってもらっていいことにしたので、まあ、たまに落っことされたりしますが、別にどうってことないと思ったし、どうってことありませんでした。
ギターやドラムマシン、シンセサイザーは机に載りきらないので、見たいという方がいれば出して試奏してもらおうとしていたのですが、結果から言うとそういうチャンスもないほどこどもに囲まれチャイムやら正義の味方やネコのキャラクター、パトカーや汽車をたくさん触っていただけました。あまりにも小さいこどもには、サーキットベンディングというよりただのおもちゃコーナーとしての印象しかなかったかもしれませんが。
奥の方にせっかく持ってきたカシオのギターやら、ドラムマシン、ジャミネーター4本やらが見えます。ギターは適当にならし続けていました。
親御さんには、とりあえずどういう展示なのかを理解していただくのにチャイムが大活躍でした。既存の電子機器の出す音がサーキットベンディングによって変化するというのがシンプルに伝わりました。
そして今年はついに、サウンドステージでライブをさせて頂く機会に恵まれました。
ゲームボーイ100台のインパクトがすごすぎて、ドラムマシンの音をゲームボーイと勘違いされたかもしれません。
以下は海外から来たこどもが撮ってくれた動画です。ゲームボーイによほど感動したのか、あとでいろいろ聞かれました。手ブレしまくってますが自分が撮った動画よりかっこよかったので紹介します。(1つ目の動画はドラムマシン、2つ目以降の動画がゲームボーイの演奏です。)
その後は、机に載りきらないのならと、少し机を下げて床において並べてみました。遠目から見たらバックライト付きゲームボーイをたくさん持ってる変わり者ですが、そこはちゃんとノイズが出ていることをデモンストレーションし、ただのゲームボーイではないことを集まる人に説明しました。
近くでみると、画面のリフレッシュのラインの動きが楽しめます。アンプラグドでも本体のスピーカーからの音が何層にも重なって涼しげな音が出てたんじゃないかなと思います。しばらくずっと見てくれてる人もいてくれました。
他のブースもごく限られた時間まわることをしましたが、どのブースでも、シンプルに一つのことを熱く語っているブースが多かったですし、そうした展示はやっぱりわかりやすくて、感心させられました。何か実現しようと思ったときに誰かが作ってそれを買うとかでもいいですが、そういうのを待たず自分でやっちゃう人が増えてきているし、今やれるようになってきてるはずです。MakerFaireは、自分でやってみようという気になる、とても良いイベントだと思います。
サーキットベンディングにおける寄り道と事故
ゲームボーイのサーキットベンディングは、ある程度「やり方」を自分でつくって、それに沿った上でいろいろ寄り道をしてみたいという思いで続けており、現在100台を超えました。
その中でいろいろ試しているのがノイズ発生のスイッチにトグルスイッチではなく他のスイッチを採用して使用感を変えてみたりなど、スイッチのバリエーションです。特に最近ハマっているのはこのメカニカルスイッチ。
安物のモーメンタリ(押している間だけON)スイッチでは出せない贅沢な押し心地が味わえます。
使っているのはこのCherry MXキースイッチ(茶軸) というもの。真っ白のキートップとセットでAmzonで売っていたりします。
スイッチを入れっぱなしでピッチコントロールノブをぐりぐりやるのも楽なんですが、やはりスイッチを押したときだけ音が変わるという単純な機能も、楽器らしくて良いですし、このキーボード用のスイッチというものを選択する事で遠目に見ても異形感(キメラっぽさ)がなんとなく出ます。
人の手で作っていく中で、全く同じものを作るというのは誰にでもできる事ではないとおもうのですが、少しずつ違ったものがたくさんできていくのもそれはそれで面白いです。
ほかには、初代ゲームボーイ特有の液晶のコンディション(縦線、横線などの不具合)を活かして、映像のグリッチを楽しんでみたりしています。
初代ゲームボーイの縦線についてはモッダーの皆さんは先人の知恵でもってあらゆる手を尽くして直すのですが、サーキットベンダーは逆にブチこわします。
具体的には液晶の裏のハーネス接続部のハンダをあえて外したりして、映像を乱れさせるわけです。この発見は、バックライト装着時に液晶を浮かせた際、勢い余って全てちぎってしまい泣きを見て、、、拙いハンダ付けで直してみたもののうまく映らなかったのですが、なんかバックライトで照らすと綺麗だな〜とおもって開き直ったのがきっかけです。
いくつも作っていると、寄り道していろいろなものが試せたり、慣れた道でも事故から新たな発見が生まれたりするわけです。
なおこれは壮大な寄り道の結果、引き返す事ができず生まれたキモいサーキットベンディング・ゲームボーイです。作り方はドリルで穴を開けるだけです。
Maker Faire Tokyo 2018 に出展します
今年も、MakerFaireTokyoの選考、通過しました。「急所が自慢のサーキットベンディングした電子楽器たち」を出展します。
そもそも私は誰なのか
電子楽器や電子機器の「サーキットベンディング」に情熱を注いでいます。サーキットベンディングした電子楽器と、それらから出てくるヘンな音を皆さんに披露したくなり、昨年に続き、今回も出展を決意しました。
出展内容
自分だけの楽器がほしくて始めたサーキットベンディング。思いもよらない挙動や、信じられない音がする数々の電子楽器を披露します。あらゆる急所を選りすぐった、最新作のドラムマシンや電子ギターや、たくさんの携帯ゲーム機の音と光。フツ―の改造とはひとあじ違う、それらの展示と実演を行います。
出展予定の作品
CASIO電子ギター 3本、JAMINATOR 3本、ドラムマシン10台、電子チャイム10台、ファミコン10台、ゲームボーイ100台、その他 幅78.5x奥行37x高さ32.5cmのコンテナ4つ分相当の自作電子楽器やおもちゃ類
出展カテゴリ
ミュージック/サウンド
写真や動画
https://photos.app.goo.gl/7TlrboAnw1OqEDew1
https://photos.app.goo.gl/fWGx1N59Cd4rZRJt1
https://goo.gl/photos/X63RbeZ7aSwp7zxK7
https://www.youtube.com/watch?v=i5lkFfx92YY
https://www.youtube.com/watch?v=2pc3UCtDrUo
https://www.youtube.com/watch?v=rZoJT5R1kig
前回の反省
自分の作品の自慢に没頭してしまい、他の出展者の方の作品を見る時間をたくさん作れなかったのが反省点です。事前にそうなるまいとは決めていたのですが、今年こそそうならないようにしたいな、と思っています。
あと、これは去年の展示ですが、申請した作品の数は基本的に2倍。ゲームボーイに至っては10倍以上に増えているので限られたスペースでどう展示しようか今考えているところです。