ガードマン・ロボットをつくる
10月に行われたMakerFaireからの帰り、新東名で何度も見たガードマン・ロボットの話を前回の記事の後半に記しました。
簡単に振り返ると、その手をふる動作がギタリストのようにも見え、簡単に手に入るのであればそのガードマン・ロボットをサーキットベンディングないし、ハッキングして、自分のサーキットベンディングしたデジタルギターを演奏するマネキンとして利用できないものかと、思いを巡らせたという話でした。
ただし、素材としてはその値段はあまりにも高価で(40万円以上)、「買うなんてないわ。Makerの端くれなら自分で作るぐらいのことはやらんとな、ベニヤでパネルを作って、腕もサーボモーターとやらでなんとかなるやろう。ハハハ」と締めくくってあったわけです。そしてその後。
記事として書いてしまった手前、そのままうやむやにするのも良くないと思い、Tsukuba Mini MakerFaireで作った展示台の残りのベニヤなどでパネルを作り始めました。
これはプロトタイプです。可搬性を考えてパネルは二分割。腕もベニヤだけだとペランペランなので、骨組みが必要ですが、あまり重くならないように一本だけ中央に角材を走らせる構造としました。
さて次は、ギタリストとしての重要な腕振り要素です。サーボモーターというものの存在は知っていたものの、それにはコントローラーが必要であることを知ります。そしてそこで、よく見聞きするArduinoなどが有効であることも知りました。
数年、Makerコミュニティに出入りしている身ですが、サーキットベンディングの心得があるだけでこうした仕組みを使った電子工作は実は初めてです。ただし、先達が色々まとめてくださっているおかげで、サーボモーターを動かすのは難なく出来ました。
ただ、このままですと電源を入れた途端にずっとループで動くだけなので、自分で操作するためには別のプログラムを放り込むか、可変抵抗付きの別のモーターのコントローラが必要だと気づきます。さらにそこそこのトルクが無いと腕のような長物は動かせまいとも考え、トルクが高めのモーターなど、色々買い物が増えていきます。
この動画で使っているコントローラーはアマゾンで手に入れたコントローラですが、9Vの電源でどうにか腕が振り回せる事ができそうだとわかりました。
このあたりで、頂上がイメージできてきます。DIYが楽しくなってくる瞬間です。
しかし、かなりモータを強く固定しないといけません。先日こさえたパネルですとどうも立ち上がらせて腕を振る機構をつけることはおろか、ギターを担がせるには心もとないので・・・もっと太い2×4で枠を作り、1枚で自立するくらいの強度のものに作り変えました。ただし、重量はそこそことなります。
ギターを担がせるためにモーターをパネルから数センチ前方に配置する必要があるため、2×4の木材を加工してマウンタを作ります。
そして塗装をし、ガードマンロボットとしての命を吹き込みます。
妻はなぜか養生テープを常備しておるくらいこうしたことが昔から得意で、協力してもらいました。ローラーで塗ることで刷毛目もつかず、うまくガードマンロボット風の図案が出来上がりました。
この週末は自立するための台座や、モーターの取り付けやを行おうと思います。その後はLEDユニットやパトランプなど色々デコレーションをすれば完成です。
サーキットベンディングは基本的にレディメイドが素材となることが多いですが、そのためにDIYするのは初めての試みです。
そして。
自分用の安全太郎できた pic.twitter.com/A6sfSzt2on
— 世紀マ3 シンセ担当 (@banzainuigurumi) 2020年10月24日
いかがでしょうか。なかなかサマになったのでは?と思います。
身長160cmの安全太郎くんです。 腕の振り方をプログラムできるのがユニークなポイントです。世界んい一つだけの、パーソナル・ガードマンロボットを手に入れることができました。