My music instruments hacks & circuit bent collection

2007年ごろより東海地方を中心に現在も活動中の、楽しい和太鼓と缶カラ三味線とサーキットベンドのバンド 「世紀マ3」のサーキットベンディング担当です。 ライブで使う楽器をGoogle Photoに全て掲載しているほか、一部の楽器の制作過程をYoutubeでも公開しています。 モノが見たい、など問い合わせありましたら、Twitterへお願いします。

ガードマン・ロボットをつくる

10月に行われたMakerFaireからの帰り、新東名で何度も見たガードマン・ロボットの話を前回の記事の後半に記しました。

centuryma3.hatenablog.jp

簡単に振り返ると、その手をふる動作がギタリストのようにも見え、簡単に手に入るのであればそのガードマン・ロボットをサーキットベンディングないし、ハッキングして、自分のサーキットベンディングしたデジタルギターを演奏するマネキンとして利用できないものかと、思いを巡らせたという話でした。

ただし、素材としてはその値段はあまりにも高価で(40万円以上)、「買うなんてないわ。Makerの端くれなら自分で作るぐらいのことはやらんとな、ベニヤでパネルを作って、腕もサーボモーターとやらでなんとかなるやろう。ハハハ」と締めくくってあったわけです。そしてその後。

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記事として書いてしまった手前、そのままうやむやにするのも良くないと思い、Tsukuba Mini MakerFaireで作った展示台の残りのベニヤなどでパネルを作り始めました。

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これはプロトタイプです。可搬性を考えてパネルは二分割。腕もベニヤだけだとペランペランなので、骨組みが必要ですが、あまり重くならないように一本だけ中央に角材を走らせる構造としました。

さて次は、ギタリストとしての重要な腕振り要素です。サーボモーターというものの存在は知っていたものの、それにはコントローラーが必要であることを知ります。そしてそこで、よく見聞きするArduinoなどが有効であることも知りました。


数年、Makerコミュニティに出入りしている身ですが、サーキットベンディングの心得があるだけでこうした仕組みを使った電子工作は実は初めてです。ただし、先達が色々まとめてくださっているおかげで、サーボモーターを動かすのは難なく出来ました。

ただ、このままですと電源を入れた途端にずっとループで動くだけなので、自分で操作するためには別のプログラムを放り込むか、可変抵抗付きの別のモーターのコントローラが必要だと気づきます。さらにそこそこのトルクが無いと腕のような長物は動かせまいとも考え、トルクが高めのモーターなど、色々買い物が増えていきます。

この動画で使っているコントローラーはアマゾンで手に入れたコントローラですが、9Vの電源でどうにか腕が振り回せる事ができそうだとわかりました。

このあたりで、頂上がイメージできてきます。DIYが楽しくなってくる瞬間です。

しかし、かなりモータを強く固定しないといけません。先日こさえたパネルですとどうも立ち上がらせて腕を振る機構をつけることはおろか、ギターを担がせるには心もとないので・・・もっと太い2×4で枠を作り、1枚で自立するくらいの強度のものに作り変えました。ただし、重量はそこそことなります。

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ギターを担がせるためにモーターをパネルから数センチ前方に配置する必要があるため、2×4の木材を加工してマウンタを作ります。

そして塗装をし、ガードマンロボットとしての命を吹き込みます。

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妻はなぜか養生テープを常備しておるくらいこうしたことが昔から得意で、協力してもらいました。ローラーで塗ることで刷毛目もつかず、うまくガードマンロボット風の図案が出来上がりました。

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 この週末は自立するための台座や、モーターの取り付けやを行おうと思います。その後はLEDユニットやパトランプなど色々デコレーションをすれば完成です。

サーキットベンディングは基本的にレディメイドが素材となることが多いですが、そのためにDIYするのは初めての試みです。

そして。

いかがでしょうか。なかなかサマになったのでは?と思います。

身長160cmの安全太郎くんです。 腕の振り方をプログラムできるのがユニークなポイントです。世界んい一つだけの、パーソナル・ガードマンロボットを手に入れることができました。

 

 

エアフォース1ゴアテックスを買いました

エアフォース1のゴアテックスの新しいのが出る。しかもその中に黒があると聞いていたのですが、結局色が茶色と緑だけ、と聞いてがっかりしました。

www.nike.com

ので、少々プレ値ではありましたが、以前の黒×オレンジの新品を買いました。この程度のスニーカーであればうちの場合、職場に履いていっても許されます。

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ゴアテックスとうたわれておりますが、アッパーではなく、裏地に使われています。

したがって・・・水をかけて「すごい!やっぱゴアテックス!水を弾く!」という紹介がYoutubeなどで散見されますが、アッパーに使われてるのはおそらく天然か合成の皮革に見え、ゴアテックスではないように思えますがどうなんでしょう。

ちなみに、ゴアテックスにアイロンをかけると撥水効果が復活するのですが、

このスニーカーのアッパーにアイロンをかけても効果は薄そうです。(ゴアテックスは熱で撥水効果が復活するらしいので無意味ではないと思います。)

正直、防水性能というか、耐候性みたいなところはローカットである以上たいしてその他のスニーカーと変わらんようにも思えます。ゴアテックスの透湿性自体もアッパーの天然か合成の皮革で遮られておるようにも思えますし、ソールもノーマルのエアフォース1と同じゴムでありましょう。とはいえ、雨の日に履きたくなる気持ちはくすぐられます。

さて、エアフォース1ゴアテックスの内側は定番のエアフォース1とは別物です。靴のベロの部分がアッパーとつながっており、内部はスリッポンのようになっております。したがって、靴紐やベロの部分からの浸水は防げそう。ここはなるほど、と感じました。

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ちなみにこちらは人からのいただきものだったが、ずっと履いていなかったエアフォース1の白。

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どうも新品のエアフォース1のソールは固く、歩くたびにかかとが浮く感じで、ずっと履いていませんでした。ただ、このエアフォース1ゴアテックスを一日履いてみると、意外と歩きやすく馴染み、なるほどみんな履くわけだ。と納得しました。

Maker Faire Tokyo 2020とガードマン・ロボットとの出会い

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予告どおり、Maker Faire Tokyo 2020に出展してきました。今回は妻は家でお留守番です。去年は有料頒布をしましたが、今回は展示のみ。また、これまで持っていっても並べる場所がなくて箱にしまいっぱなしだったこともあり、全部持ち込むのを諦め、ベンドボーイ140台および専用の展示台、カシオのデジタルギターコレクションをメインの出展物とし、その他おもちゃなどのみとしました。いつもどおりクルマで片道5時間ほどとなるため、前日と最終日の翌日は有休をとりました。

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今回はブースの一番奥。スポンサーブースの更に奥なので、実は気づいてもらいにくい場所だったかもしれません。ただ、搬入口に近く、搬入出時には助かりました。

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本名で登録したつもりが、カタカナで登録されていました。どっちでもいいんですが。

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お客さんは来てくれるのかしら?家族連れとかも来ないんだろうな〜 こんなときでもMakerFaireに来てしまう真性のギークだけかもな〜〜 もしくは、結局出展者同士での交流会になっちゃうのかな〜〜と思いきや、それなりの数、程よいと言っていいくらいの人手でした。家族連れの方々もたくさん来てくださいました。

出展者どうしの間隔も開けられておりスペースにも余裕があります。予約制&時間指定(入れ替え制ではない)であることも功を奏しており、ピーク時においても決して恐怖を感じるような密度はありませんでした。

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これまでのように積極的に触っていただくことは避けましたが、それでも多くの方からベンドボーイはじめ作品について質問や感想をいただけました。

今回持ち込んだベンドボーイは140台+予備の3台ほど。2月につくばで披露した配電システムとセットで展示しました。

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今回のメインとしたかったデジタルギターについても中身を開け、「つながってはいけないところを無理やりつなぐ」「すると不思議な音が出る」とコメントを添え展示することで、ある程度展示の内容は掴んでいただけたのではと思います。

やはりチャイミンに代表される可変抵抗でピッチベンドを施した作品は導入として伝わりやすく、それなりの数を披露することでその深みにハマるメイカーとして知っていただくことが出来たと感じました。

あと、今回はパンフレットの消費が多かったのも印象的でした。2017年に作ったものなので、そろそろ更新しないとなと思いました。

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なお、毎度楽しみにしている懇親会は今回はありませんでした。その代わりと言ってはなんですが初日の終了後1時間ほど閉場までに出展者同士の交流時間が設けられていましたが、半数以上の方々がスッと帰られてしまい、少し残念でした。ただ、作品自体はジロジロ見て回ることは出来ました。

コロナ禍において中止となるこうした展示会イベントも多い中、開催する「強さ」をもった計画や開催を実現した事務局のみなさま、ほんとうにありがとうございました。


さて、クルマでの移動に新東名を使ったわけですが、その工事現場で幾度となくガードマン・ロボットいわゆる「安全太郎」に遭遇しました。

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古くはマネキンのような「高速道路上にいるヒト」を強く意識させる人形でしたが、最近ではこのように2Dで表現されているものが主流で、下のタイプに近いものを最も見ました。

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中にはほぼピクトグラムと化したものもおり、私の孤独なドライブを楽しませてくれました。

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その佇まいや誘導棒を振る手の動きを見るうち、デジタルギターを持つギタリストとしてこのガードマン・ロボットを活用することは出来ないか!?とひらめきました。

肩からギターをかけ、ギターの前で腕を振れば、クラフトワークのようなロボットでサーキットベンディングしたデジタルギターを演奏(しているように見えるように)できるのではなかろうか。

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そして、静岡SAで休憩をとりながら、スマホで入手方法を調べました。ところが。

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 メーカーの方には申し訳ありませんが、高くても2〜3万で手に入るだろうと勝手に思っていました。まあ、どのご家庭でも数年に一度買い換えるなどと言った家電とは違い、一生身近になくてもほとんど問題ないモノなので、それらのように大量生産されることもなければこのくらいの値段になってしまうことは理解できます。

「ほしいと思ったときに、買うのではなく作ってみる」MakerFaireの帰りなので、その思いが強くなってしまいました。

腕についたLEDはなんとかなりそう。あとはその光りかたの制御と、腕を振るだけのトルクがあるモーターが必要だ。サーボモーター、ステッピングモーターにしないとぐるぐる回るだけになってしまう。本体や腕は木の板にペンキでよかろう。

ちなみに私はサーキットベンディングの心得があるだけで、マイコンを使った電子工作の心得はありません。なにか目的や情熱を持ったときに、ひとは必要な道具やその使い方を覚えるのです。MakerFaireの帰りに遭遇したガードマン・ロボットがそれを思い出させてくれました。

サーキットベンダーとしてではなく、インディーズのガードマン・ロボットメイカーとして名を馳せ、手軽にガードマン・ロボットが手に入る世の中を作る、新たな人生が来るかもしれません。モノづくりとはそういう夢を見させてくれます。

 

 

MakerFaireTokyo2020に出展します

MaikerFaireTokyo2020に出展します。正直なところ、応募した時点ではオンラインでの開催(どうやってやるのかはよくわかっていない)のみで、ビッグサイトでの開催は中止になるだろうなあ、と考えていました。

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とはいえ、9月7日に事務局から連絡が届き、ここでは公開できませんが会場内の見取り図やら出展者向けの情報が続々届いています。要は、開催されます。

makezine.jp

あと、前回に比べ大規模な展示ではないものの、こうした展示会がこのご時世でどういった感染症対策をして開催されるのか興味がありました。しかもきっと、MakerFaireならではのアイデアが詰まっておると思います。個人的にはそこに注目しております。

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さて、私自身の出展内容としては今回も、得意とするサーキットベンディング作品の自慢をしに行くような内容です。なお自慢したいと言っているのはコレクションだけで、自分の技術力の高さであったり、何かを発明したんだとか、サーキットベンディングがハイテクノロジーであることをドヤりに行くわけではありません。

たまたま私自身がサーキットベンディングを通して、すでにあるものに手を加えて、自分だけの楽器を作るという、「ほしければ自分で作る」活動の素晴らしさに気づけたということをつたえに行こうと思っています。

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正直なところ、新作を作るペースは以前に比べ落ち着きましたが、何度かお会いている方には「相変わらずやってるな〜」

初めてお会いする方には「これなら自分にもできるな〜」「欲しくなったら自分で作るっていいな〜」「これもまあモノづくりだよなあ〜」と思える展示にしたいと思います。なお、前回は会場で有料頒布という形式にしましたが、今回はやめにしました。ほしいと言ってくだる方がいらっしゃるようだったら、手作りリーフレットや名刺をお渡しすることとします。あと、ステッカーみたいなのもお土産に持ってってもらおうとしています。

詳細は実はよく把握していませんが、オンラインとのハイブリッドで開催されるとのこと。オンラインということは自分の活動が全世界に見てもらえる好機。英語ができる妻は今回は搬入出のみの参加の予定ですが、見ただけで面白いとわかる展示にしたいと思います。

なお、こちらは以前オンラインで講演したときのスライドです。文字多めなのが少しダサいですが、サーキットベンディングとは?といったところを自分の経験を通してまとめました。よろしければ予習したうえで、実物を会場でご覧になってください。それなりに驚いていただける準備は整っています。

チャイミン(カウンターチャイム)の潜在能力、「エリーゼのために」モード

私の自称代表作チャイミンは、「ピ〜ンポ〜ン」という、聞き慣れた音がずっこけるさまでサーキットベンディングの面白さを万人に伝える傑作です。

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さてこのチャイミン、2018年6月に鴨江アートセンターで開催された、PEG vol.1のワークショップで一つの謎が発見されました。参加者の一人のカウンターチャイムからエリーゼのために」が流れるという、ぶっ飛んだバグと言うか怪奇現象が起きたのです。なぜ、エリーゼのためにが・・・会場は笑いに包まれましたが、私は心から笑えませんでした。「・・・怖いわ!!」

そもそもチャイミンのベースであるオープン工業製カウンターチャイムTB-50は、「ピーンポーン」という音を出す以外にその役割はなく、製品ページにおいてもエリーゼのためにを流す機能が備わっていることなどは記載されておりません。

www.open-k.co.jp

なぜそのような事が起こったのでしょうか。その不思議な現象については、起こした張本人、参加者Silloiさんのブログの中程でその証言を読むことができます。

silloi.hatenablog.com

その場で何度か、このSilloiさんのチャイミンはしばしばエリーゼのためにを披露します。サーキットベンディングされているため、エリーゼのためにの旋律がマヌケな感じで流れ、講師である私の舌を巻きました。私の自慢のチャイミンからはエリーゼのためには流れません。ただのピンポーンです。

意図や原因はわかりませんが、もともとチップに内蔵されていることは間違いなさそう。どこかとどこかをショートさせるとスイッチが入るのでしょうか?その場でいろいろ試してみたものの、再現をすることは誰にもできませんでした。

あれから2年。その間私はずっと、チャイミン、いや、カウンターチャイムと向かいあい、エリーゼのためにがなぜ流れるのか?を毎晩考える・・・ようなことはしませんでしたが、その謎のヒントはある日突然やってきます。

それは2020年8月、ハードオフ仕入れたおもちゃのサーキットベンディングに失敗し自信を取り戻すために、チャイミンの制作に逃g・・・勤しんでおりました。いつものように可変抵抗やフォトレジスタをつけ、なんの変哲もない素晴らしいチャイミン(ただしエリーゼのためには流れない・・・)を作り終え、動作テストをしておりましたところ。発見したのです。

フォトレジスタにかなり強い光を与える(抵抗が低くなる)と、エリーゼのためにモードが発動するようです。したがって、エリーゼのためにが流れ出すタイミングはかなりの高音・スピードです。いつもと違う電子音が流れたと思ったらすぐに抵抗値をあげることで、エリーゼのためにを聞くことができるようになります。

これが正しい方法かはわかりませんが、とにかくチャイミンの制作者の一人として、エリーゼのためにモードを意図的に引き出す技を会得しました。今度、ワークショップがあった際にも講師として、したり顔で講釈をすることができます。

まあ、その際はトルコ行進曲を引き出す猛者が出るかもしれないのですが、そもそもそういった偶然の出会いが、ワークショップの醍醐味とも言えます。

 

分解のススメ 第4回 (オンライン) 楽器分解サーキットベンディング編に登壇しました。

2020年のコロナ自粛生活期間ももうぼちぼち終焉かという6月27日、分解のススメという、分解・リバースエンジニアリングの面白さと意義を共有しあうイベントに、オンラインで登壇しました。

当日のスライドを最後に公開しています。特に参考になったサイトについて、スライドでうつしただけだったので、リンク先をされたい方はご覧ください。

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主催は、MakerFaireなどで必ずと言っていいほど遭遇するニコ技深圳コミュニティ高須正和さん。分解をテーマにしたイベントということで、オンラインで無料で参加できることもあり、第2回を通りすがりで見ておりました。するとこれがめちゃくちゃに面白かった。


#分解のススメ 第2回 テカナリエ 清水洋治代表 講演 「見て考えるべし 見てない人は妄想が多い」

このテカナリエ清水洋治代表の講演が非常に面白く、要は分解をとおして世界情勢を見るという、まさに分解のメジャーリーガーのような方(ご自分でもそうおっしゃっておった)でして、その人の言葉から私も分解の草野球選手くらいはやれてるのかな~なんて妄想しつつ、見る見るうちに2時間ほどが経っておりました。話のレベルは高くて、出てくるチップの用語やらはわかりませんが、こうした方法で世の中を変えていこうとする人がおるということを知り、グイグイ引き込まれてゆきました。

おもしろかった~などと小学生みたいにつぶやいておりましたところ、直後に高須さんからDMをいただき、「実は次々回にサーキットベンディングをテーマでやりたい」と。

こんなスゲーイベントに呼んでいただけるとは。しかも高須さん、あのDevgonAshさんにも声をかけておるとのことで、武者震い必至の週末となりました。

さて、当日は直前にLTも行われるということで、そこにはあのカセットテープDJの大江戸テクニカさんと、分解と特許というテーマでTJさんがLTを行ってくださることに。オンラインの講演という形ではあるものの、DevgonAshさんはライブをされるということで、私のほうはスライドをこさえて、サーキットベンディングの話をすることにしました。

当日は今はやりのZoomで行うということで、事前にひとりでリハをしておりましたところ、スライドに仕込んだ動画を流すとなぜか音が途切れる。動画の途中に「あーー」とか声を出すとしばらく音を拾いますが、なぜかまた音が途切れる・・・普通にしゃべっているときは大丈夫なのに・・・

ちなみに原因はこのオーディオ処理。オンラインコミュニケーション環境下では、デフォルトで我々の活動はシャットアウトされていることに気づきました。

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無効化することで、我々の過ごしやすい世界を取り戻します。

※実は画面共有中にコンピューターサウンドを共有するという機能もあるのですが、それでもライン入力せずに実演をマイクで拾おうとするとダメ

さて、こちらは当日のスライドです。ベースはPPTで作り、本番はKeynoteで披露しました。スライド内の動画はすべてYoutubeのリンクをはり直しています。ちなみにSlideShareはなんであんなにアップロードに失敗するんでしょうか。うちだけですか?

ワークショップは何度か経験はありますが、大勢の前で講演するのは初めてだったので、良い経験になりました。リアルの講演だと、しゃべってる最中に反応がわかりそうなものですが、こうしたオンラインですと、後でじわじわと自分のペースで追いかけることができるので、とても味わい深いですね。
わたしもサーキットベンディングの講演で世界を変えることができるでしょうか?また機会があれば、やりたいです。

Nikeのアダプトオートマックスを買いました

自宅勤務中のある日、雷を打たれたように、とあるスニーカーをネットで買ってしまいました。

以前から、ぼんやりスニーカーを新調したいな、と思っており、学生の頃履いていたニューバランスの992というモデルが再販されるというので公式サイトを見ておりましたところ売り切れで、プレ値で様々なところで転売されており、公式も全くリストックする気がなさそうで、結局手が出ないという憂き目にあいました。

なるほど、こういう世界もあるわなと、そのままナイキのSNKRSという、限定スニーカーが販売されるサイトをぼんやり見ておりました。すると。

www.nike.com

写真を見てピンとくるでしょうか。

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かの、バック・トゥ・ザ・フューチャー2に出てきた、自動で靴紐を結ぶアレのような靴紐部分の見た目。しかもよく読むと期待通り自動靴紐調整機能がついているという。

しかも?カスタマイズ可能なライトも搭載。ちょっと前に、まさにそのバック・トゥ・ザ・フューチャー2に出てきたアレ、「ナイキ・マグ」のレプリカが作られたというニュースを思い出しましたが、そういうネタ要素満載のスニーカーを実際つくちゃったんだ〜と思い、「欲しけりゃ作る」「なければ作る」というメイカースピリットが露出しまくりなものを放出するナイキに感動してしまいました。

その名は、ナイキ アダプト オート マックス。スマホおよびソール側面のスイッチで操作可能な自動靴紐調整機能を備えた「アダプト」シリーズを以前から発表していたそうですが、今回はそのエアマックス版という位置づけだそうです。

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スマホアプリに表示されるLとRの文字を上下すると、締付け具合が変化。最適な締め付け具合を記憶するらしい。

ふーん。どうせこういう限定スニーカーの販売サイトだから、一瞬で売り切れるんだろうな〜と思って見ていたところ、発売は翌日(5月8日)の9時からであると。いつもなら通勤時間で、そんなヨタごとをしている時間はないのですが、今は在宅勤務。9時30分の始業前にちょっとパソコンに張り付いていればなんとかなるやもしれぬ。この時点で買いたいというか、「勝負したい」という気持ちになっていました。

うっかり注文が通ってこのわけわからんスニーカーが手に入っても、メイカースピリット剥き出しのものがそばにあること自体に意味がある。これと生活をともにして、肝に銘じようと、お決まりの無駄遣いをする際の自分への言い聞かせをしておりました。

気づけばその日は、寝る前にちゃっかりスニーカーのサイズを確認。いつも履いているスニーカーのサイズは26.5なのですが、ずっと履いていない貰い物のナイキエアフォース1のサイズだけ26だったので、「買うならナイキサイズ換算で26だな〜」などと思いにふけりながら、もう買ったつもりでふとんに入りました。

翌朝。8時30分ごろからSNKRSのサイトに張り付いて、1分前にF5連打で購入ボタンが現れたらシュバババと個人情報を放り込みます。そしてその日はアダプトオートマックスのことばかり考えておりました。すると、程なくして注文完了のメールが届きました。ちなみに、定価で38,500円もします。やっちまった。

あとは届くのを待つだけ。

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届きました。ものすごい色です。 

なお、靴紐自動調整機能ですが、映画のように4本のきしめんみたいな紐が勢いよくバシュッと締まる仕様ではありません。写真では分かりづらいですが、内部の左右側面にワイヤーが仕込まれており、靴底に潜んだモーターで締め付けるという機構になっています。

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 2トーンのものすごい音で、結構な圧縮をしてきます。血圧計のあの、「おおおおお?」というくらいの締め付けも可能です。

ちなみに、締め付け操作をせず足を通した状態でも普通にそれなりにフィットします。ブカブカではありません。スイッチ操作をすることで、「おおおおお?」という感じにフィット感が増す感覚です。

キカイが入っているということは、電池も入っています。充電は、同梱の置くだけ充電Qiのパネルで行います。充電パネルにはUSB-Cのプラグが使えます。

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ところで、バッテリーがヘタったら寿命?文鎮化なの?とおもって色々いじっていたところ、インソールの下にマジックテープのフタでかくされたモーターユニットが見えました。何らかの方法で交換できそう。

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ちなみに、インソールには技適マークもついております。

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このまま川に入ったら、一発でダメになりそうです。生活防水くらいはあるんだと思いますが。

ちなみに実は、自動靴紐調整機能よりも、スイッチが光るところが気に入っています。

この2つの光はそれぞれ締め付けのプラス・マイナスボタンなのですが、光ることでその機能をアピールしているところが、お子ちゃま用の交通安全スニーカーとの格の違いを見せてくれています。

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歩いてるところ

さて、締め付けは内部のワイヤーで行うということは、要するにこのきしめんみたいなゴムはただの飾りです。

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踵の部分は後ろに大きくせり出しており、少し大きめの靴を履いているようなシルエットになることに注意です。また、けっこうな厚底で、背が伸びます。

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ハイテクスニーカーとはこういうことかと言わんばかりのすごい機能と見た目です。

いや、機能自体は驚きは特になく、今やったら出来たといった、枯れた技術の水平思考?いや、枯れた技術の拾い直しというべきか、映画に出てきたアレ、ちゃんと作ったらウケるやろという。

かつての大阪万博には、全自動人間洗濯機が出展されていたと聞きます。これに匹敵するのはもうそれしかないのではないでしょうか。